資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称冬花
正式名称款冬花
日本語読みかんとうか, Kantōka
現地読みDonghua
ラテン名Farfarae Flos (CP)
英語名Common Coltsfoot Flower (CP)
原植物名Tussilago farfara L., フキタンポポ
原植物科名Compositae, キク科
薬用部位分類植物性生薬
細分類花蕾
入手先情報中華人民共和国, 四川省成都, 荷花池薬材市場
入手年月日1990/08/08
蒐集者山路誠一
TMPW No11268

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
30.572815
104.06680099999994
入手先情報
中華人民共和国,四川省成都
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名款冬花, Kuandonghua, Tussilaginis Flos (Non-JPS2022), Farfarae Flos (CP2020), Coltsfoot Flower (Non-JPS2022), Common Coltsfoot Flower (CP2020)
生薬異名霊台冬花,山西冬花
生薬画像
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原植物名Tussilago farfara Linn., フキタンポポ
原植物画像
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原植物科名Compositae, キク科
薬用部位花蕾
選品半開の花蕾のみで,土気のない新しいものが良いとされる(NI).
公定書局外(2022), 薬典(2020)
臨床応用鎮咳,去痰薬として,咳嗽,喉痺,肺廱,肺痿,吐血などに応用する.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類止咳平喘薬
薬効[性味] 辛、微苦,温.
[帰経] 肺経.
[効能] 潤肺下気,止咳化痰.
[主治] 新久咳嗽,喘咳痰多,労嗽咳血に用いる.
成分情報脂肪酸 Fatty acids
Petasites japonicus (*C1):
Caproic acid, Caprylic acid

その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds
Petasites japonicus (*C1):
Angelic acid, Butylaldehyde, l-Nonane, Terpene alcohol
Tussilago farfara (*C1):
Parafin

単糖類 Monosaccharides
Petasites japonicus (*C1):
Fructose, Glucose

セスキテルペノイド Sesquiterpenoids
Petasites japonicus (*C1):
Bakkenolide A, Bakkenolide B, Bakkenolide C, Bakkenolide D

カロテノイド Carotenoids
Tussilago farfara (*C1,C2):
Taraxanthin

ステロール Sterols
Tussilago farfara (*C1,C2):
l-Phytosterol, Faradiol

フラボンとフラボノール Flavones & Flavonols
Petasites japonicus (*C1):
Quercetin, Kaempferol

タンニン Tannins
Tussilago farfara (*C1):
Tannin

その他 Others
Petasites japonicus (*C1):
苦味質/Amaroid, KCl

成分 構造式

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薬理作用解熱作用(水エキス).
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症咳嗽, 痰に血が混ざる
方剤補肺湯, 射干麻黄湯, 知母茯苓湯
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷
└ 3-10. 諸蟲咬傷
: 諸々の虫に刺される/咬まれる
 └ 蟲咬: 蟲(何の虫かわからない)に咬傷れる
【用法】款冬(ふき)の葉を揉て傳(つけ)べし、最よし <中巻80丁>

5. 諸物入九竅: 諸物が身体の竅に入る類
└ 5-3. 誤呑銅鉄物
: 誤って銅(あかがね)、鉄(てつ)のものを呑む
 └ 誤呑すやき(かわらけ): 誤ってすやき(かわらけ)の物を呑て咽梗(のどにつまる)
【用法】款冬の根を焼て灰となし、舌の上に点(てんす)べし <下巻26丁>
 └ 誤呑硝子碎: 誤って硝子(びいどろ)の碎(くだけ)を呑む
【用法】款冬の黒焼を白湯にて服すべし <下巻26丁>

5. 諸物入九竅: 諸物が身体の竅に入る類
└ 5-4. 諸物哽咽
: 諸物咽に引っかかる
 └ 諸魚骨哽咽: 魚の骨咽にたつ
【用法】款冬花の末を吹入れ、又其まま煎じて用ゆ、花なき時は根を濃く煎じて用ゆべし <下巻27丁>
関連情報新訂和漢薬
同類生薬款冬葉,款冬根,和款冬花,蕗の薹(ふきのとう).
参考文献Non-JPS2022: 日本薬局方外生薬規格2022. (初収載)
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 128-130.
C2) 生薬学概論, p221.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考フキタンポポの根生葉を「款冬葉」,根を「款冬根」と称し,款冬花と同様,咳止め,去痰薬とする.フキタンポポはユーラシア大陸に広く分布するもので,ヨーロッパにおいては,その葉をファルファラ葉(Farfarae Folium)と称し,気管支カタルなどの咳止めに用いられている.古くDioscoridesも「その葉をたたいたものを,皮膚の発赤,丹毒その他凡べての炎症に対し局所に塗れば,これを治す.乾燥させた葉をいぶして,その煙を管に通して吸いこめば,乾咳や短期で起坐呼吸をしている人を治す.それはまた肺の膿腫を喀出させる.根をいぶした煙にも同様な効果がある.根を蜂蜜水で煮たものを飲むと死んだ胎児を堕す」といっており,以来この薬効が踏襲されている.
日本産の「和款冬花」はキク科の フキ Petasites japonicus (Sieb. et. Zucc.) Maxim. の花蕾.通常「蕗の薹」と称し市販される.このものも民間的に鎮咳,去痰薬とされる.
更新日2022/09/01