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生薬名

入手時名称胡黄連
正式名称胡黄連
日本語読みこおうれん, Koōren
ラテン名Picrorrhizae Rhizoma (CP)
英語名Figwortflower Picrorrhiza Rhizome (CP)
原植物名Picrorhiza scrophulariiflora Pennell, Picrorhiza kurrooa Royle ex Benth.
原植物科名Scrophulariaceae, ゴマノハグサ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類根茎
TMPW No1266

学術情報データベース

一般生薬名胡黄連, Huhuanglian, Picrorrhizae Rhizoma (CP2020), Figwortflower Picrorrhiza Rhizome (CP2020)
生薬画像
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原植物名Picrorhiza scrophulariiflora Pennell, Picrorhiza kurrooa Royle ex Bentham
原植物画像
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原植物科名Scrophulariaceae, ゴマノハグサ科
薬用部位根茎
公定書薬典(2020)
臨床応用解熱,解毒,鎮静,健胃,殺虫薬として,小児の驚疳,泄痢,黄疸,痔疾,目の炎症などに応用する.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類清虚熱薬
薬効[性味] 苦,寒.
[帰経] 肝、胃、大腸経.
[効能] 退虚熱,除疳熱,清湿熱.
[主治] 骨蒸潮熱,小児疳熱,湿熱瀉痢,黄疸尿赤,痔瘡腫痛に用いる.
成分情報単糖類 Monosaccharides
Picrorhiza kurrooa (*C3):
D-Mannitol

モノテルペノイド Monoterpenoids
P. kurrooa (*C1, C2):
Picroside I, Picroside II, Picroside III, Kutakoside
P. scrophulariiflora (*C3):
Picroside IV

フェニルプロパノイド Phenylpropanoids
P. kurrooa(*C1):
Kutkin (= 6-Cinnamyl-beta-D-glucosidyl vanillate)

フェノール系化合物 Phenol derivatives
P. kurrooa (*C2):
Apocynine

その他の芳香族誘導体 Other aromatic derivatives
P. kurrooa (*C1):
Vanillic acid
P. scrophulariiflora (*C3):
Scroside A, Scroside B, Scroside C

成分 構造式



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薬理作用肝保護作用 (picroside II).抗炎症作用.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます  訳文画像を表示
適応症小児栄養不良による発熱, 下痢, 黄疸, 痔核
方剤希有処方に配合
同類生薬Katuki, Picrorhiza kurrooa(アーユルヴェーダ)
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1)和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 160-161.
C2)生薬学概論 p 228.
C3)Phytochemistry 47, 537-542 (1998).
備考- 正倉院薬物の「黒黄連」は胡黄連で,このものの原植物は組織形態学(内鞘繊維の有無)及び成分化学(GC-MSによる比較)的検討から Picrorhiza scrophulariiflora であると考えられた.P. scrophulariiflora はネパール,中国のチベット自治区東南部,雲南省西北部及び四川省西部に分布する.『中華人民共和国薬典』収載品はこのものの根茎である.一方, P. kurrooa はインド,パキスタン,シッキム及びネパールなどに分布し,このものの根茎及び根はアーユルヴェーダで「Katuki」と称して黄疸,消化不良,発熱に用いられ,さらに現在では急性ウィルス性肝炎や気管支喘息にも応用されている.

- 胡黄連は正倉院に納められてはいるが,大変高価で一般には入手不可能であった.そのため日本では代替品を探し,『証類本草』の附図からセンブリがこのものにあてられた.室町末期~江戸初期の頃であり,江戸初期にはそれが誤りであることに気づいている学者もいた.日本の民間薬としては代表的なセンブリ(当薬)はこうして開発された.

- 中国東北諸省,朝鮮半島産の胡黄連はメギ科/Berberidaceae のタツタソウ(イトマキグサ)Jeffersonia dubia Benth. の根で 「鮮黄連」 ともいう.
更新日2022/01/27