資料館生薬データベース
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生薬名 | 入手時名称 | 伏竜肝 |
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正式名称 | 伏龍肝 | |
日本語読み | ぶくりゅうかん, Bukuryūkan | |
現地読み | Fulonggan | |
ラテン名 | Terra Flava Usta | |
原植物名 | , 黄土で作った竈の中央の焼けた土 | |
薬用部位 | 分類 | 鉱物性生薬 | 細分類 | 鉱物 |
入手先情報 | 日本, 大阪府, ㈱栃本天海堂 | |
入手年月日 | 1990/02/21 | |
蒐集者 | 難波恒雄 | |
TMPW No | 16277 |
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産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937378
135.50216509999996
入手先情報
日本,大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 伏龍肝, Fulonggan, Terra Flava Usta, Furnace Soil | ||||
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生薬異名 | 竈心対鍋底土, 竈内黄土, 竈中土, 他(備考 / Remarks) | ||||
生薬画像 |
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原植物名 | 黄土で作った竈の中央の焼けた土 | ||||
薬用部位 | 鉱物 | ||||
選品 | 陳旧のもの程良い(NI). | ||||
臨床応用 | 温性の鎮嘔,収斂,止血薬で,各種出血,吐血,衂血,妊婦嘔吐に応用する. | ||||
医学体系 | 中国医学 | ||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 止血薬 | |||
薬効 | 温中止血,止嘔,止瀉.吐血,衄血,便血,崩漏,嘔吐,妊娠悪阻,脾虚久瀉に用いる. | ||||
成分情報 | その他 Others 北京市場品 (*C1): Fe+++, Fe++, Ca++, CO3-- 日本の七輪 (*C1): SiO2, CaO, MgO, K2O, Na2O, SO3, Cl, Fe2O3, Al2O3 | ||||
薬理作用 | 止吐,止瀉. | ||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます | ||||
適応症 | 血便, 吐血, 鼻出血, 不正性器出血, 嘔吐, 妊娠悪阻, 慢性下痢 | ||||
方剤 | 希有処方に配合 | ||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-1. 吐血: 人忽(たちまち)血を吐(はく)なり 此証一様ならず故に七ケ條に分たり └ 虚損吐血: 其人いつとなく気怯(きつかれ)、形色憔悴(けしきやつれ)或は胸懐鬱然(こころもちおもしろからず)、飲食ともに風味なく、腹は饑(へり)ながら食することは不欲(いや)にて、且物に驚き易く、夜快寝ざる等の証、其以前にありて後に忽吐血者あり、又は其以前に数度嘔吐の証、或いは度々泄瀉の証有たる後に卒然吐血、或いは下血事有者あり、是を虚損吐血とす、血の色鮮紅かるべし 【用法】 ・ 伏龍肝末となし、新汲(くみたての)水の中へ入れ、拌(かきまぜ)淘汰(ゆすり)て後よく澄(すまし)て、其上水に蜜を加、和匂(よくまぜ)あわせて服して後、粥を啜(すする)をよしとす <中巻3丁> ・ 参附湯に伏龍肝末となし、服する時點(くわえいれ)攪(かきまぜて)用ゆ最良 <中巻4丁> 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-5. 諸失血眩暈: 吐血、下血、鼻衂、舌衂、歯損(はをぬきてそんじ)血出て、金創など血出ること過多(おびただし)ければ、皆眩暈して昏迷になる事あり 【用法】醒來(ひとここちついて)後速やかに伏龍肝末となし、湯に拌(かきまぜ)て飲むべし <中巻24丁> 3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷 └ 3-7. 湯盪火焼: 火傷の類 【疾患注釈】湯火にて焼(やけ)どせるなり おおよそ湯火傷、冷水を淋(そそぐ)べからず、一旦は痛止むに似れども、火毒内攻して大(おおい)に害あり 【用法】伏龍肝を水に和(まぜ)て傳(つく)べし <中巻70丁> 3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷 └ 3-10. 諸蟲咬傷: 諸々の虫に刺される/咬まれる └ 毛蟲刺人: 毛蟲人をさす 【用法】伏龍肝を水にてとき、貼(つけ)てよし <中巻75丁> 7. 婦人産前急証: 妊婦の産前に関する急病 └ 7-4. 妊婦腹痛腰痛: 妊娠時の腹痛・腰痛 【疾患注釈】懐妊中、何故もなく腹痛事あり 妊婦腰痛、又下血止(血を下して止まざる)ことあり 【用法】百草霜二匁、棕櫚灰、伏龍肝三匁末となし、一二匁ずつ白湯に酒と童便を沖(さし)て、右の薬を入れ、攪(かきまぜ)服さしむべし <下巻69丁> | ||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | ||||
同類生薬 | 黄土(おうど):華北一帯に広がる黄土地帯の土.伏龍肝はこれを赤熱したもの | ||||
参考文献 | C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 369-370. L1) 官準 広恵済急方 L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) L3) 新訂 和漢薬 | ||||
備考 | 別名を竈心対鍋底土(そうしんたいかていど),竈内黄土(そうないおうど),竈中土(そうちゅうど),釜下土(ふかど),竈中心土(そうちゅうしんど),釜月下土(ふげつかど),竈中黄土(そうちゅうおうど),竈下土(そうかど),釜月土(ふげつど)などと称する.日本では土器を焼いたり,長年使用した七輪を代用とする. 伏龍肝の名称は,昔,中国で,竈を作る時に豚の肝臓を土に混ぜたことに由来する. | ||||
更新日 | 2023/10/23 | ||||