資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称Kuniur (阿拉伯乳香)
正式名称乳香
日本語読みにゅうこう, Nyūkō
現地読みKurdur
ラテン名Olibanum (CP)
英語名Olibanum (CP), Frankincense
原植物名Boswellia carterii Birdw., Boswellia bhaw-dajiana Birdw. or Boswellia neglecta S. Moore
原植物科名Burseraceae, カンラン科
薬用部位分類植物性生薬
細分類樹液
入手先情報中華人民共和国, 新疆維吾爾自治区乌魯木斉(ウルムチ), マリアサキム(新疆医学院)
入手年月日1995/08/16
蒐集者難波恒雄, 他
同定者マリア・サキム
TMPW No16325

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産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
43.825592
87.616848
入手先情報
中華人民共和国,新疆維吾爾自治区乌魯木斉(ウルムチ)
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名乳香, Ruxiang, Olibanum (CP2020), Olibanum (CP2020)
生薬画像
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原植物名Boswellia carteri Birdwood, Boswellia bhaw-dajiana Birdwood, Boswellia neglecta S.Moore
原植物科名Burseraceae, カンラン科
薬用部位幹から滲出した含油ガム質
選品淡黄色透明で,円い粒状のものが良品とされる(NI).
公定書薬典(2020)
臨床応用鎮痛,消炎薬として,経閉経痛,打ち身,癰疽瘡瘍,心腹諸痛,寒湿による痺痛などに応用される.古くは薬用のほか,宗教上の薫香料とされたが,今日では専ら香料の原料とされる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類活血去瘀薬
薬効[性味] 辛、苦,温.
[帰経] 心、肝、脾経.
[効能] 活血定痛,消腫生肌.
[主治] 胸痺心痛,胃腹疼痛,痛経経閉,産後瘀阻,癥瘕腹痛,風湿痺痛,筋脉拘攣,跌打損傷,癰腫瘡瘍に用いる.
成分情報多糖類 Polysaccharides
(*C1):
Arabic acidのCa, Mg塩

モノテルペノイド Monoterpenoids
(*C1):
Pinene, Dipentene, alpha-Phellandrene, beta-Phellandrene

トリテルペノイド Triterpenoids
(*C1):
alpha-Boswellic acid, beta-Boswellic acid

その他 Others
(*C1):
Olibanoresene, Bassorin, 苦味質/bitter substances

成分 構造式


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薬理作用抗菌,鎮静,消炎.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症月経痛, 腹痛, 打撲外傷による腫脹・疼痛, 皮膚化膿症, 創口が閉鎖しない
方剤希有処方に配合
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類
└ 1-13. 積気暈倒
: 胸腹の激痛により目をまわす
 └ 冷気入嚢(れいきいんのうにいる): 冷気入嚢(れいきいんのうにいり)て痛強く、陰嚢縮入て腹急(ひきはり)、痛絶入(いたみたえいらん)とするあり、甚しきは死に至るなり
【用法】葱の白根を刻て炒り、熱き所を木綿切(もめんきれ)に包み、陰嚢を蒸すべし、乳香の末加る最よし、又茴香を炒りて用るもよし <上巻70丁>

8. 臨産急証: 出産に関する急病
└ 8-1. 難産

【疾患注釈】正産(兒の頭正直に出るなり)にして生下(うまれ)かぬるを碍産(がいざん)という、又兒先足を露(あわらす)を逆産とす、又兒先手を露を横産(おうさん)という、又兒母の後(いしき)のかたへ挂(かかり)しを棖後(とうご)という、又兒母の左か右の方へ偏(かたより)、兒の額角(こびんさき)を露(あわらす)を偏産(へんさん)という
【用法】人参末、乳香末一匁、辰砂五分、鶏子(にわとりのたまご)白(しろみ)一枚(ひとつ)、生姜汁を入攪(かきまぜ)て服すべし <下巻71丁>
関連情報新訂和漢薬
同類生薬羊乳香
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 210-212.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考春,夏両季に採集されるが,通常春季に,樹皮に下から上に向かって順次切傷をつけ,また傷口にそって小溝をつけ,傷口から滲出した樹液を溝に流入させ,数日後凝固した団塊を収集する.できるだけ樹上についているものを取る.地上に落ちたものは土砂が混入するので品質が劣る.
羊乳香:ウルシ科/Anacardiaceae の Pistacia lentiscus L.から得られる樹脂で,マスチックである.
更新日2023/10/23