資料館生薬データベース
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産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
23.400733
104.21624799999995
入手先情報
中華人民共和国,雲南省文山
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 沈香, Chenxiang, Aquilariae Resinatum Lignum (Non-JPS2022), Aquilariae Lignum Resinatum (CP2020), Agarwood (Non-JPS2022), Chinese Eaglewood Wood (CP2020) | ||||||
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生薬画像 |
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原植物名 | Aquilaria agallocha Roxburgh, Aquilaria crassna Pierre ex Lecomte, Aquilaria malaccensis Lamarck, Aquilaria sinensis Gilg or Aquilaria filaria Merrill | ||||||
原植物画像 |
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原植物科名 | Thymelaeaceae, ジンチョウゲ科 | ||||||
薬用部位 | 材(黒色の樹脂が沈着した部分) | ||||||
選品 | 堅固で黒かっ色,表面につやがあり水に沈み,燃え易い香りのよいものがよい (TN). | ||||||
公定書 | 局外(2022), 薬典(2020) | ||||||
臨床応用 | 鎮嘔,鎮咳,鎮静薬として,ヒステリー,気滞,嘔吐,喘息,心臓衰弱などに応用する.一般に高級線香や合せ香の香料として用いられる. | ||||||
医学体系 | 中国医学 | ||||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 理気薬 | |||||
薬効 | [性味] 辛、苦,微温. [帰経] 脾、胃、腎経. [効能] 行気止痛,温中止嘔,納気平喘. [主治] 胸腹脹悶疼痛,胃寒嘔吐,しゃっくり,腎虚気逆喘急に用いる. | ||||||
成分情報 | セスキテルペノイド Sesquiterpenoids (*C1): Agarospiol, Agarol, Agarofurans (*C2-7): alpha-Agarofuran, (-)-10-Epi-gamma-eudesmol, Jinkoh-eremol, Kusunol, Jinkohol, JinkoholⅡ, Dihydrokaranone, Agarospirol, Oxo-agarospirol フェニルプロパノイド Phenylpropanoids (*C1): Hydrocinnamic acid, p-Methoxyhydrocinnamic acid gammaーピロン類 gamma-Pyrone derivatives (*C1): Agaroterol その他の芳香族誘導体 Other aromatic derivatives (*C1): Benzylacetone, p-Methoxybenzylacetone | ||||||
成分 構造式 |
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薬理作用 | 鎮痛,鎮静(精油成分).抗菌(煎液:ヒト型結核菌,チフス菌,赤痢菌). | ||||||
DNA配列 | Y15149 | ||||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます | ||||||
適応症 | 胸脇が張って痛む, 胸が苦しい, 胸痛, 嘔吐, しゃっくり, 呼吸困難, 呼吸促迫, ヒステリー | ||||||
方剤 | 加減小柴胡湯, 沈香降気湯, 喘四君子湯, 大百中飲, 丁香柿蔕湯, 当帰養血湯, 補腎湯 | ||||||
同類生薬 | 伽南香(伽羅) | ||||||
参考文献 | Non-JPS2022: 日本薬局方外生薬規格2022. CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1)和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 181-184. C2-7)生薬,40(3), 252, 259, 266, 271, 275(1986); 41(2), 142(1987). C8)図説正倉院薬物, pp132-135, 147-148. | ||||||
備考 | - 沈香の原植物には Aquilaria agallocha Roxb.(インド,マレーシア,ベトナム,カンボジア産)の他,A. malaccensis Lam.(マレーシア), A. baillonii Pierre(カンボジア), A. crasna Pierre(カンボジア,ベトナム),A. sinensis (Lour.) Gilg(中国)などが含まれる.日本はシンガポール及びベトナムからの輸入量が多い.セスキテルペノイド類の組成からJinkohol, Jinkohol IIを多く含むシンガポールI型(SI型)とそれらを含まない SII 型,Dihydrokaranone, Oxo-agarospirolを多く含み,Jinkohol, Jinkohol IIを含まないベトナム型(V型)に区別される (C2, C5).中国産沈香はV型に疑似し,特にOxo-agarospirolの含量が高い(C3).同類生薬の伽南香(伽楠香,奇楠香,伽羅とも称される)は沈香より品質が良いものとされてきた.これには沈香に含まれないクロモン類が含有される.またベンゼンエキス量 (C5),アセトンエキス量が沈香より高い (C7). -『中華人民共和国薬典 2020』には中国に産する A. sinensisが収載され,「土沈香」,「海南沈香」などと称する.日本において沈香は大部分が薫香用として輸入される. - 正倉院収蔵薬物の「沈香及び雑塵」,「全浅香 (紅塵)」及び「黄熟香 (蘭奢待)」はセスキテルペノイド類の組成及び1, 8-diethylchromone, phenyethylchromoneなどが検出されなかったことから,ベトナムなどインドシナ半島北部に産する沈香に近いことが判明している (C8). このように8世紀中頃に現在の市場品に近いものが渡来していた. | ||||||
更新日 | 2022/07/20 | ||||||