資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称地膚子
正式名称地膚子
日本語読みじふし, Jifushi
現地読みDifuzi
ラテン名Kochiae Fructus (CP)
英語名Belvedere Fruit (CP)
原植物名Leonurus japonicus Houtt.1 & Leonurus sibiricus L.2 (3:1), メハジキ1 & ホソバメハジキ2(3:1)
原植物科名Labiatae, シソ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類果実
産地情報中華人民共和国
入手先情報香港, 永大行
入手年月日1966/07/25
同定者小松かつ子
備考偽品。
生薬, 36(1), 6-10(1982).
生薬, 39(3), 190-203(1985).
TMPW No1892

学術情報データベース

一般生薬名地膚子, Difuzi, Kochiae Fructus (CP2020), Belvedere Fruit (CP2020)
生薬画像
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原植物名Kochia scoparia (L.) Schrader (B1), ホウキギ
原植物画像
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原植物科名Chenopodiaceae, アカザ科
薬用部位成熟果実
公定書薬典(2020)
臨床応用解毒,利尿薬として,淋病,小便不利,水腫,脚気,湿瘡,疥癬などの掻痒に応用する.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類利水滲湿薬
薬効[性味] 辛、苦,寒.
[帰経] 腎、膀胱経.
[効能] 清熱利湿,去風止痒.
[主治] 小便渋痛,陰痒帯下,風疹,湿疹,皮膚掻痒に用いる.
成分情報トリテルペノイド Triterpenoids
(*C1, C2, C3):
Momordin Ic, Momordin IIc, Kochianoside I, Kochianoside II, Kochianoside III, Kochianoside IV, Scoparianoside A, Scoparianoside B, Scoparianoside C

成分 構造式



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薬理作用抗そう痒作用(momordin Ic),アルコール及び糖吸収抑制作用(momordin Ic).
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症排尿困難, 排尿痛, 掻痒, 疥癬, 湿疹, 蕁麻疹, 外陰炎, 膣炎
方剤希有処方に配合
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類
└ 1-13. 積気暈倒
: 胸腹の激痛により目をまわす
 └ 冷気入嚢(れいきいんのうにいる): 冷気入嚢(れいきいんのうにいり)て痛強く、陰嚢縮入て腹急(ひきはり)、痛絶入(いたみたえいらん)とするあり、甚しきは死に至るなり
【用法】地膚子炒て末となし、酒にて服すべし <上巻70丁>
関連情報新訂和漢薬
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
B1) 生薬, 39(3), 190-203(1985).
B2) 生薬, 36(1), 6-10(1982).
C1) Yakugaku Zasshi, 117(4), 193-201(1997).
C2) Chem. Pharm. Bull., 45(6), 1052-1055(1997).
C3) ibid., 45(8), 1300-1305(1997).
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考地膚子の正品はアカザ科 のホウキギ Kochia scoparia の成熟果実であると考えられるが,市場にはこの他に同科の シロアカザ Chenopodium album L., コアカザ C. ficifolium Smith, ケアリタソウ C. ambrosioides L. の果実が流通していた (B1).さらに香港市場などにはシソ科の メハジキ Leonurus japonicus Houttuyn 及び ホソバメハジキ L. sibiricus L. の果実からなる「地膚子」が見られた (B2).メハジキ及びホソバメハジキの果実は「茺蔚子」の基源であり,共に眼病に用いられることがある以外,薬効は全く異なる.Chenopodium 属及び Leonurus 属由来の「地膚子」の使用は不適当である.
更新日2023/01/13