資料館生薬データベース
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生薬名 | 入手時名称 | 箆麻子 |
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正式名称 | 蓖麻子 | |
日本語読み | ひまし, Himashi | |
現地読み | Bimazi | |
ラテン名 | Ricini Semen (CP) | |
英語名 | Castor Seed (CP) | |
原植物名 | Ricinus communis L., トウゴマ | |
原植物科名 | Euphorbiaceae, トウダイグサ科 | |
薬用部位 | 分類 | 植物性生薬 | 細分類 | 種子 |
入手先情報 | 台湾, 三地門郷 | |
入手年月日 | 1974/12/12 | |
TMPW No | 2025 |
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産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
22.8133088
120.68900550000001
入手先情報
台湾,三地門郷
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 蓖麻子, Bimazi, Ricini Semen (CP2020), Castor Seed (CP2020) | ||||||
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生薬画像 |
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原植物名 | Ricinus communis Linn., トウゴマ | ||||||
原植物画像 |
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原植物科名 | Euphorbiaceae, トウダイグサ科 | ||||||
薬用部位 | 種子 | ||||||
選品 | 新鮮な品がよい.酸敗しやすく,古いものは悪臭が強くなる(TN). | ||||||
公定書 | 薬典(2020) | ||||||
臨床応用 | 瀉下薬としてヒマシ油1回量20-30gを内服する. | ||||||
医学体系 | 中国医学 | ||||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 瀉下薬 | |||||
薬効 | [性味] 甘、辛,平;有毒. [帰経] 大腸、肺経. [効能] 瀉下通滞,消腫抜毒. [主治] 大便燥結,癰疽腫毒,喉痺,瘰癧に用いる. | ||||||
成分情報 | その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds (*C1): Ricinoleic acid, 9,10-Dihydroxystearic acidのグリセライド / glycerides アルカロイド Alkaloids (*C1): Ricinine その他の含窒素化合物 Other nitrogen containing compounds (*C1): Globrin, Nucleoalbumin, Glucoprotein, Ricin, Lipase | ||||||
成分 構造式 |
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薬理作用 | 致死量(成人:毒性蛋白 ricin 7mg,毒性アルカロイド ricinine 0.16g.小児:なまのひ麻子5~6粒). | ||||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます 訳文画像を表示 | ||||||
適応症 | 便秘, 食中毒 | ||||||
方剤 | 希有処方に配合 | ||||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-6. 急喉痺(きゅうこうひ): 突然咽喉部が腫れ塞がる 【疾患注釈】暴(にわか)に咽喉腫痛て閉塞、水漿(のみもの)通らず、言語(ものいうこと)ならず、或は牙關(はをくいつめ)、噤急(ひらかざる)、是なり、早く理療せざれは死す 【用法】蓖麻子の殻をつき碎き、殻を去て中の仁ばかりを取、研て末となし、紙に捲て筒のことくし、焼て烟(けむり)を病人鼻孔(びょうにんのはなのあな)より吸入しむべし <中巻26丁> 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-17. 舌卒腫大: 突然舌腫大になる 【疾患注釈】人舌卒に腫、大になりて口中に満(みつる)者あり 【用法】雄鶏の冠を刺て血を取り、紙撚(こより)に浸し、再び蓖麻子の油にひたし燃薫(もしふすぶ)べし <中巻45丁> 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-18. 小便急閉: 排尿困難、閉尿となり下腹が満ちる 【疾患注釈】小便俄に閉じて通ぜず、小腹堅満悶(しがはらかたくみちもだへ)亂者(さわぐもの)あり 【用法】小腹脹急(したはらはりつめ)、堪がたきは、蓖麻子三粒、殻を去、研(すり)、細かにし紙撚(こより)に右の末を塗りて、欸々(そろそろ)と陰莖の孔の内へ入べし、三四寸程も入て、またそろそろと出すべし、琥珀油を紙撚に付入、最よし <中巻47丁> 3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷 └ 3-11. 諸獣囓傷: 獣に噛まれる └ 常犬咬: 常の犬に咬(かまれ)たる 【用法】蓖麻子五十粒、殻を去、水に研(すり)、膏(あぶら)のことくし、先に塩水にて咬たる處を洗、次に右の薬を敷貼(ぬりつけ)てよし <中巻87丁> 5. 諸物入九竅: 諸物が身体の竅に入る類 └ 5-7. 諸物入肉: 棘が刺さる └ 物縫鍼刺: 物縫鍼にかぎらず鍼を刺(たて)てぬけざる 【用法】蓖麻子殻を去、壹箇(ひとつ)研(すり)つぶし、先ず帛(ぬのぎれ)を以て傷處に襯(しき)て其上へ傳、頻(ひたもの)看(み)て、若し刺鍼(たちたるはり)の頭少しも出ば、即に抜きとるべし <下巻33丁> 7. 婦人産前急証: 妊婦の産前に関する急病 └ 7-3. 子間: 妊婦意識不明となる 【疾患注釈】妊娠の婦人、卒に項背(えりせなか)共に強直(こわりすくみ)て、筋脈(すじ)攣急(ひきつめ)、口噤て、痰盛にして、昏迷(きとおく)、或は手足びくびくし角弓反張(ゆみのごとくそりかえり)、心下気上衝(むなさきさしこみつよく)、舌を長く出し、人事をしらず、暫くして程、復作(またおこる)を子癇と云、此症救がたし、若口より糞汁出るものあり、必死す 【用法】【貼薬法】蓖麻子皮を去、研碎(すりくだき)て、糊におしまぜ、紙にのべて、足の心湧泉の穴に貼べし、紙は径一寸四方許(ばかり)圓剪(まるくきり)てよし <下巻67丁> 8. 臨産急証: 出産に関する急病 └ 8-1. 難産 └ 盤腸産: 臨産先子腸(さんせんとしてまずはらわた)出で後、其腸収(おさまら)ず 【用法】蓖麻子十四枚、殻を去り、仁ばかり研て膏のことくし、産母の頭頂中へ貼べし、腸収まらば急(はやく)拭去(ぬぐいとる)べし <下巻73丁> | ||||||
広恵済急方の植物画像 |
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関連情報 | 新訂和漢薬 | ||||||
参考文献 | CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 301-302. L1) 官準 広恵済急方. L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) pp. 384, 385, 532. L3) 新訂 和漢薬. | ||||||
備考 | 第14改正日本薬局方にはヒマシ油が収載されていた.種子からの採油法として,まず油滓を遠心分離後,活性白土による脱色を行う.次いで高温下(200-220℃),高真空で水蒸気蒸留を行い,脱酸・脱臭する方法が一般的である.種子の含油率はほぼ40-55%である. 副作用として,悪心・嘔吐,腹痛などがある.また多量内服で下痢,消化産物の吸収不良,腸管上皮細胞損傷を引き起こす.現在では薬用とするより,工業用として印刷インキ,化粧用ポマード,印肉油,飛行機用減摩油などに多量消費される. | ||||||
更新日 | 2022/10/25 | ||||||