資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称赤小豆
正式名称赤小豆
日本語読みせきしょうず, Sekishōzu
現地読みChixiaodou
ラテン名Vignae Semen (CP)
英語名Rice Bean (CP)
原植物名Vigna angularis (Willd.) Ohwi et H. Ohashi, アズキ
原植物科名Leguminosae, マメ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類種子
入手先情報台湾, 嘉義市
入手年月日1971/00/00
TMPW No2045

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
23.4800751
120.44911130000003
入手先情報
台湾,嘉義市
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名赤小豆, Chixiaodou, Vignae Semen (CP2020), Rice Bean (CP2020)
原植物名Vigna angularis Ohwi et H. Ohashi (= Phaseolus angularis Wight) or Phaseolus calcaratus Roxb., アズキ
原植物画像
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原植物科名Leguminosae, マメ科
薬用部位成熟種子
選品薬用には,極新しい粒の小さい,暗赤色を呈した,光沢のあるものを用いる(NI).
公定書薬典(2020)
臨床応用解毒,利尿薬として,水腫,脚気,泄痢,癰腫などに応用する.食用.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類利水滲湿薬
薬効[性味] 甘、酸,平.
[帰経] 心、小腸経.
[効能] 利水消腫,解毒排膿.
[主治] 水腫脹満,脚気浮腫,黄疸尿赤,風湿熱痺,癰腫瘡毒,腸癰腹痛に用いる.
成分情報ステロール Sterols
(*C1):
Phytosterol

イソフラボン Isoflavones
P. vulgaris (*C1):
Phaseollidin, Phaseollin

その他 Others
(*C1):
結晶性サポニン I, 結晶性サポニン II, 結晶性サポニン III, 色素 / Crystalline Saponin I - III, Pigment

薬理作用未詳.
DNA配列Y19426,Y19462
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症浮腫, 尿量減少, 黄疸, 腸の化膿症, 痔出血, 皮膚化膿症
方剤麻黄連軺赤小豆湯, 赤小豆湯
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類
└ 1-13. 積気暈倒
: 胸腹の激痛により目をまわす
【疾患注釈】此証初発に頭痛身熱、或は憎寒(さむけして)、後に大に熱を発し、小腹(したばら)痛を作(なし)て、胸を脇肋(わきばら)に引疼(ひきいたみ)、甚しきは咬牙(きばをかみ)ふるえて反張(そりかえり)、冷汗出て流るるがごとくにして死なんとするあり、又咬牙(きばをかみ)反張(そりかえり)なくして卒然(にわか)に暈(めくるめく)倒るるものあり、或は大小便閉るあり、又積気厥逆(つきあげ)て、心腹(むねはら)共に膨張(はりつめ)て、背膂(せなかかた)引痛、嘔吐乾嘔(はきけえたき)、或は痰沫を吐き、或は心胸(むねさき)に湊(つきつめ)、或は脇肋(わきばら)へ筑(さしこみ)て腹中刺がごとく痛、或はついに厥逆(てあしひえ)あがり、死せんとするものあり 
【用法】赤小豆煮汁多く服す <上巻68丁>

2. 卒暴諸証: 突然発症する病
└ 2-1. 吐血
: 人忽(たちまち)血を吐(はく)なり 此証一様ならず故に七ケ條に分たり
 └ 傷酒吐血: 酒を常に好む人、或は連日大飲をなしあるいは甚酩酊して後、大に吐血する者あり 
【用法】赤小豆花煎じ服す、最妙 <中巻7丁>

3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷
└ 3-11. 諸獣囓傷
: 獣に噛まれる
 └ 瘈狗囓: 瘈(やまい)犬に囓まれたる
【用法】總(すべ)てやまい狗に囓まれたる人、嚴しく禁忌を守るべし 其法毎日灸する時風を避くべし、風瘡口(きずぐち)より入れば、變じて急症となる、慎むべし、扨次の食品を謹て喫(くらう)べからず 
赤小豆、蕎麦は三年間食すべからず 胡麻、麻人(あさのみ)、索麪(そうめん)、芋、魚類川魚類最も忌むべし 油あげの類、一切酢の物、青梅わけてあしし(以上、百日の間食うべからず)、酒(一年間飲べからず)、犬肉(終身食すべからず) <中巻91丁>

6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類
└ 6-1. 中諸薬毒
: 諸薬の毒にあたる
 └ 中巴豆毒: 巴豆の毒に中(あたり)たるなり
【用法】赤豆煮汁、まめのはの煮汁、黒豆の煮汁皆よく、其毒を解、多服をよしとす <下巻40丁>

6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類
└ 6-2. 中諸穀菜毒
: 穀類や野菜の毒にあたる
 └ 中小麥毒: 小麥の毒に中(あたり)たる
【用法】赤豆の煮汁を多飲てよし <下巻44丁>

6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類
└ 6-3. 中酒毒
: 酒、油、塩の毒にあたる
【疾患注釈】酒の毒に中(あたり)たる
【用法】赤豆煮汁を飲てよし <下巻52丁>

10. 小児急証: 小児の急病
└ 10-5. 初生丹毒
: 新生児の丹毒
【疾患注釈】初生小兒(うまれたちのしょうに)遍身(そうみ)むらむらと赤くなることあり、是を丹毒とい(俗にはやくさと言)此毒腹に入ば死す 
【用法】赤く暈(むらむら)せし周匝(ぐるり)を鍼にて刺して悪血を出し、其跡へ芭蕉の葉にても莖にても搗き汁を塗るべし、或は、赤豆(あずき)の末、鷄卵清(たまごのしろみ)にて和(まぜ)塗るもよし <下巻87丁>
関連情報新訂和漢薬
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 293-294.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考わが国では多くの品種が作られており,薬用にはオワリアズキ(豬肝赤豆),アキアズキ(秋赤豆)がよく,ナツアズキ(夏赤豆),オオアズキ(大納言)がこれに次ぐ.
更新日2021/09/27