資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称蓽澄茄
正式名称蓽澄茄
日本語読みひっちょうか, Hitchōka
現地読みbichengqie
ラテン名Cubebae Fructus
原植物名Piper cubeba L., クベバ
原植物科名Piperaceae, コショウ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類未熟果実
入手先情報香港, 永大行
入手年月日1974/12/25
TMPW No2127

学術情報データベース

一般生薬名蓽澄茄, Bichengqie, Litseae Fructus (CP2020), Cubebae Fructus, Mountain Spicy Fruit (CP2020), Cubebs, Tailed Pepper, Java Pepper
生薬異名Kankolam (Ayurveda), Kabab-chini (Unani)
生薬画像
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原植物名Piper cubeba L. f., クベバ
原植物科名Piperaceae, コショウ科
薬用部位未成熟果実
選品果実表面に粗い網状の皺模様があり,中果皮中に石細胞があり,内果皮にさく状組織がなく,濃硫酸による赤色を発っする(Cubebin)ものが正品(B1).
公定書薬典(2020): Litsea cubebaの成熟果実
臨床応用芳香性健胃,利尿,去痰,尿道殺菌薬として,浣腸脹痛,嘔吐,淋病などに用いられる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類温裏薬
薬効Litsea cubeba:
[性味] 辛,温.
[帰経] 脾、胃、腎、膀胱経.
[効能] 温中散寒,行気止痛.
[主治] 胃寒呕逆,脘腹冷痛,寒疝腹痛,寒疝腹痛,寒湿郁滞,小便混濁に用いる.
成分情報脂肪酸関連化合物 Fatty acids related compounds
P. cubeba (*C1):
脂肪油/ fat oil (1.5%)
L. cubeba (*C1):
脂肪油/ fat oil (40%)

モノテルペノイド Monoterpenoids
P. cubeba (*C1): 精油 / essential oil (10~18%)
d-Sabinene, 1,4-Cineole, Sabinol, alpha-Cubebene, beta-Cubebene, Cubenol, Epicubenol

リグナンとネオリグナン Lignans & Neolignans
P. cubeba (*C1):
Cubebin (2.5%), Cubebinolide, Cubebic acid (1.7%)

その他 Others
L. cubeba (*C1):
精油/ essential oil (5%)

成分 構造式




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薬理作用日本住血吸虫病(製剤)及びアメーバ赤痢(単味)に有効.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます  訳文画像を表示
適応症尿路感染症, 淋疾, 腹部膨満感, 浮腫, 慢性気管支炎
方剤希有処方に配合
同類生薬胡椒
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
B1)生薬, 10, 34(1956).
C1)和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 292-293.
備考アーユルヴェーダ(インド医学)では Piper cubeba の果実から得られた精油を膀胱炎,淋病,尿道炎などの泌尿器疾患に応用する.中国産蓽澄茄(主として広西,広東,浙江,四川省などに産す)はクスノキ科(Lauraceae)のタイワンクロモジ Litsea cubeba Person の成熟果実を乾燥したもの.その他シマクロモジ Litsea citrata Blume, Litsea monopetala Pres.,Litsea rotundifolia Hemsl. var. oblongifolia (Nees) Alkn. などの果実もこれに極めて酷似する.これらはインド産蓽澄茄の異物同名品である.
更新日2021/09/28