資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称蒼朮(野生・古立)
正式名称蒼朮
日本語読みそうじゅつ, Sōjutsu
現地読みCangzhu
ラテン名Atractylodis Lanceae Rhizoma (JP), Atractylodis Rhizoma (CP)
英語名Atractylodes Lancea Rhizome (JP), Atractylodes Rhizome (CP)
薬用部位分類植物性生薬
細分類根茎
産地情報中華人民共和国, 湖北省
野生・栽培別野生
入手先情報日本(ToS), 大阪府, ㈱栃本天海堂(試供品)
入手年月日2019/04/09
蒐集者小松かつ子
TMPW No22827

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
30.592849
114.30553899999995
産地情報
中華人民共和国,湖北省
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937249
135.5022535
入手先情報
日本(ToS),大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名蒼朮, Cangzhu, Atractylodis Lanceae Rhizoma (JP18), Atractylodis Rhizoma (CP2020), Atractylodes Lancea Rhizome (JP18), Atractylodes Rhizome (CP2020)
生薬異名茅朮, 津蒼朮, 西北蒼朮, 北鮮蒼朮, 韓蒼朮
生薬画像
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原植物名Atractylodes lancea De Candolle1 or Atractylodes chinensis Koidzumi2, ホソバオケラ1 または シナオケラ2 またはそれらの種間雑種.
原植物画像
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原植物科名Compositae, キク科
薬用部位根茎
選品よく肥大し重質で気味の強いものが良品(TN).
公定書日局18,薬典(2020)
臨床応用利尿,発汗,健胃,整腸薬として,消化不良,下痢,風湿による筋肉疾患などに用いる.漢方でいう水毒(水分代謝障害・不全)の要薬.蒼朮は白朮に比べて燥湿の力が勝るとされ,温盛の実証に用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類芳香化湿薬
薬効[性味] 辛、苦,温.
[帰経] 脾、胃、肝経.
[効能] 燥湿健脾,去風散寒,明目.
[主治] 湿阻中焦,脘腹脹満,泄瀉,水腫,脚気痿躄,風湿痺痛,風寒感冒,夜盲,眼目昏渋に用いる.
成分情報その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds
A. lancea (*C1):
Atractylodinol, Acetylatractylodinol

セスキテルペノイド Sesquiterpenoids
A. lancea (*C1):
Atractylodin, l-alpha-Bisabolol, beta-Selinene, Atractylone, beta-Eudesmol, Hinesol, Elemol
A. lancea, A. chinensis (*C2):
Atractylodin, Hinesol, beta-Eudesmol, Elemol, Atractylone, Selina-4(14), 7(11)-dien-8-one

成分 構造式



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薬理作用抗真菌.鎮静(エキス,精油成分,beta-eudesmol, hinesol).抗痙攣(エキス,beta-eudesmol, hinesol).血糖降下(アルコールエキス).
DNA配列AB008758, AB008759, AB008760, AB008761, AB008762; 伝統医薬データベース.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症消化不良, 腹満, 胸が苦しい, 悪心, 嘔吐, 下痢, 関節の腫脹・疼痛, 頭痛, 無汗, 発熱, 悪寒, 夜盲, 角膜混濁, 白内障
方剤痿証方, 胃苓湯, 茵蔯散, 越婢加朮湯, 加減胃苓湯, 化食養脾湯, 加味四物湯, 加味逍遥散合四物湯, 加味平胃散, 甘草附子湯, 駆風触痛湯, 桂枝加朮附湯, 桂枝加苓朮附湯, 桂枝芍薬知母湯, 桂枝二越婢一湯加苓朮附, 啓脾湯, 香砂平胃散, 五積散, 実脾湯, 四物湯脚気加減, 消風散, 舒筋立安散, 除湿補気湯, 秦艽防風湯, 腎疸湯, 真武湯, 清湿化痰湯, 清上蠲痛湯, 清熱解鬱湯, 疎経活血湯, 大防風湯, 沢瀉湯, 治打撲一方, 当帰芍薬散末, 当帰拈痛湯, 謄龍湯, 二朮湯, 半夏白朮天麻湯, 不換金正気散料, 附子湯, 分消湯, 平胃散, 防已黄耆湯, 補気建中湯, 補腎湯, 補中治湿湯, 薏苡仁湯 [明医指掌], 抑肝散, 抑肝散加陳皮半夏湯 [浅井南溟], 抑肝散加陳皮半夏湯 [本朝経験], 六鬱湯, 回春茵蔯散, 香砂養胃湯
同類生薬白朮
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 47-50.
C2) Nat. Med., 51(6), 499(1997).
備考茅朮(毛朮,漢蒼朮)は A. lancea ホソバオケラ(湖北,江西,江蘇省などに産す),津蒼朮(山蒼朮)は A. chinensis シナオケラ(河北,河南,山西省に産す),北鮮蒼朮は A. koreana Kitam. (= A. lancea DC. var. simplicifolia Kitam.) ナンマンオケラ(吉林,遼寧省,朝鮮半島北部に産す),韓蒼朮は A. japonica Koidz. オケラ(中国東北地方,朝鮮半島,日本に産す)である.江蘇省茅山産の茅朮は品質のよいものとして特に有名である.精油成分が蒼朮の表面に,白色の綿状に析出し,カビと見誤ることが多いが,beta-Eudesmol と Hinesol の混晶であり,良質のものである証拠である.
近年,精油成分の特徴から,A. lancea には茅山型,湖北・安徽型,大別山型があり,A. chinensis には北部型と南部型があることが報告されている.A. lancea, A. chinensis, A. koreana に由来する蒼朮は Atractylodin を共通して含み,これを含まない A. japonica 及び A. ovata 由来の白朮とは明瞭に区別される.
更新日2022/11/14