資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称紅花
正式名称紅花
日本語読みこうか, Kōka
現地読みHonghua
ラテン名Carthami Flos (JP), (CP)
英語名Safflower (JP), (CP)
原植物名Carthamus tinctorius L., ベニバナ
原植物科名Compositae, キク科
薬用部位分類植物性生薬
細分類
入手先情報日本, 大阪府, 新和物産
入手年月日1970/12/23
TMPW No2358

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937378
135.50216509999996
入手先情報
日本,大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名紅花, Honghua, Carthami Flos (JP18, CP2020), Safflower (JP18), (CP2020)
生薬異名草紅花
生薬画像
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原植物名Carthamus tinctorius Linn., ベニバナ
原植物画像
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原植物科名Compositae, キク科
薬用部位管状花
選品新しくて鮮紅色のものが良い(TN).
公定書日局18,薬典(2020)
臨床応用通経,駆瘀血薬として,腹痛,婦人病,冷え性,更年期障害などの血行障害の治療に用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類活血去瘀薬
薬効[性味] 辛,温.
[帰経] 心、肝経.
[効能] 活血通経,散瘀止痛.
[主治] 経閉,痛経,悪露不行,癥瘕痞塊,胸痺心痛,瘀滞腹痛,胸脇刺痛,打撲損傷,瘡瘍腫痛に用いる.
成分情報脂肪酸 Fatty acids
(*C1):
Seed (種子): Linoleic acid

脂質 Lipids
(*C1):
Flower (花): Safflower oil (Oleic, Linoleic acidのGlyceride)

ステロール Sterols
(*C1):
Flower (花): Sterols

リグナンとネオリグナン Lignans & Neolignans
(*C1):
Flower (花): Lignans;
Seed (種子): Tracheloside, Matciresinol-4-O-beta-glucopyranoside

フラボンとフラボノール Flavones & Flavonols
(*C1):
Leaf (葉): Luteolin-7-glucoside
(*C2,C3,C4,C5,C7):
Flower (花): 6-Hydroxykaempferol, 6-Hydroxykaempferol-3,6-di-O-beta-D-glucopyranoside, 6-Hydroxykaempferol-3-O-beta-D-glucopyranoside, 6-Hydroxykaempferol-3-O-beta-rutinoside-6-O-beta-D-glucopyranoside, 6-Hydroxykaempferol-3,6,7-tri-O-beta-D-glucopyranoside

フラバノンとジヒドロフラボノール Flavanones & Dihydroflavonols
(*C1):
Flower (花): Carthamidin, Neocarthamin

カルコン、ジヒドロカルコン及びオーロン Chalcones, Dihydrochalcones & Aurones
(*C1):
Flower (花): Carthamin, Safflor yellow
(*C6):
Flower (花): Safflor yellow B, Safflor yellow A, Carthamin, Hydroxysafflor yellow A, Safflor-metabolin, Safflomin A, Safflomin C

成分 構造式





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薬理作用子宮緊張亢進,律動性収縮誘発.腸管平滑筋興奮.血圧降下.ストレス性潰瘍抑制.
DNA配列L13862
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症無月経, 月経痛, 腹腔内腫瘤, 難産, 胎児死亡, 打撲外傷による腫脹・疼痛, 皮膚化膿症, 狭心痛
方剤安産湯, 活血解毒湯, 葛根紅花湯, 加味承気湯, 甘連湯, 柴胡疎肝湯, 舒筋立安散, 秦艽防風湯, 折衝飲, 治酒査鼻方, 治頭瘡一方, 通導散, 当帰鬚散, 連翹湯 [本朝経験]
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

2. 卒暴諸証: 突然発症する病
└ 2-9. 心腹卒痛
: 心腹(むねはら)突然痛くなる
 └ 瘀血痛: 心痛(むねいたみ)、湯水を飲て嚥下(のみくだせ)ば、必吃逆(しゃっくり)をなすは瘀血(わるち)とす、腹痛一処(ひとところ)にて他所へいつまでも移ず、動かざるは瘀血(わるち)なり 
【用法】紅花を研て温酒(かんざけ)にし服す <中巻35丁>

6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類
└ 6-4. 中魚介禽獣肉毒
: 魚介、禽獣類の肉、他諸毒にあたる
 └ 中指甲螺毒: 指甲螺(めかじゃ)の毒にあたる
【用法】紅花一味煎じ服してよし <下巻58丁>

8. 臨産急証: 出産に関する急病
└ 8-1. 難産

 └ 胞衣不下(えなおりざる): 兒生下時(こうまれるとき)、看生人(かいほうにん)産母の胸前をしかと抱き、産婦も亦自分にて肚腹を緊(きびしく)抱くべし、胞衣下る 
【用法】紅花(干したるにもの)酒に煮て、汁を飲てよし <下巻74丁>

9. 産後急証: 産後に関する急病
└ 9-1. 血暈
: 血の道症
 └ 血逆昏暈: 産後惡露(おりもの)下ること少して、胸腹脹痛み、或は一時昏暈(くらみめまい)、血壅(ふさがり)、痰盛に悪血心に上衝(つきあげ)、或は面赤色澤(おもてあかくいろつや)あり、口噤(くちつぐみ)、頭仰(かしらあおぎ)、頸直(えりすぐ)に人事を知ざるは、血逆昏暈なり 
【用法】麒麟血没薬、二味一匁ずつ末となし、童便と酒と半分まぜにして温め右の末薬を用ゆべし、紅花の末又は蘇木の末前のことくして飲みてよし <下巻77丁>
関連情報新訂和漢薬
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 100-101.
C2) Chem.Pharm.Bull.,40,3355(1992).
C3) Chem.Pharm.Bull.,41,1796(1993).
C4) Phytomedicine,4,277,(1995).
C5) Phytochemistry,31,4001(1992).
C6) J. Natural Prod.,56,39(1993).
C7) Shoyakugaku Zasshi,46,210(1992).
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考ベニバナの花を採集後圧縮して乾燥したものを「錢花」,大量にまとめて板状に圧縮したものを「板紅花」と称し,専ら臙脂 (ベニ) の製造に用いられる.薬用には圧縮しないでそのまま乾燥したものを良品とする.臙脂は口紅や食用色素としても応用する.種子は Safflower oil (食用のベニバナ油) の主原料とする.
更新日2023/04/24