資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称燈心草
正式名称灯心草
日本語読みとうしんそう, Tōshinsō
現地読みDengxincao
ラテン名Junci Herba (Non-JPS), Junci Medulla (CP)
英語名Common Rush (Non-JPS, CP)
原植物名Juncus effusus L., イ
原植物科名Juncaceae, イグサ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類茎の髄
入手先情報香港, 永大行
入手年月日1974/12/25
TMPW No2568

学術情報データベース

一般生薬名灯心草, Dengxincao, Junci Herba (Non-JPS2022), Junci Medulla (CP2020), Common Rush (Non-JPS2022, CP2020)
生薬異名燈心草
生薬画像
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原植物名Juncus effusus Linn., イ
原植物画像
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原植物科名Juncaceae, イグサ科
薬用部位地上部または茎の髄(灯心)
公定書局外(2022), 薬典(2020)
臨床応用利尿,解熱,鎮静薬として,小便不利,淋病,水腫,産後の浮腫,心煩して不眠を訴えるものなどに応用する.民間的に草を噛みくだいて傷などの出血につける.小児のひきつけによる熱,泌尿器系の炎症,瘡瘍に応用する
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類利水滲湿薬
薬効[性味] 甘、淡,微寒.
[帰経] 心、肺、小腸経.
[効能] 清心火,利小便.
[主治] 心煩失眠,尿少渋痛,口舌生瘡に用いる.
成分情報脂質 Lipids
(*C1):
脂肪油/fatty oil

フラボンとフラボノール Flavones & Flavonols
(*C1):
Luteolin

ペプチド Peptide
(*C1):
蛋白質/protein

成分 構造式

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薬理作用未詳.
DNA配列AF206944, L12681
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症排尿困難, 排尿痛, 淋疾, 水腫, 浮腫, 焦躁, 不眠症, 夜泣き
方剤分消湯, 滋腎明目湯(腎気明目湯), 導水茯苓湯, 分心気飲, 茵蔯散, 加減胃苓湯, 実脾湯, 清燥養栄湯, 回春茵蔯散
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

2. 卒暴諸証: 突然発症する病
└ 2-2. 衂血
: 鼻の孔(あな)より血出るなり【疾患注釈】人卒に鼻孔中より血出て數升(すうしょう)に至る者あり、或は湧が如く出るあり、或は點滴(ほたほたと)出るあり、或は鮮血、或は敗絮(ふるわた)如くかたまりたるあり 
【用法】燈心草を鼻孔の中へ填塞(つめふさぎ)てよし <中巻15丁>

2. 卒暴諸証: 突然発症する病
└ 2-4. 小便血
: 小便に血下るなり
【疾患注釈】小便血: 小便忽(たちまち)に鮮血出る事あり
【用法】琥珀末となし、燈心草の煎汁にてニ匁を飲むべし <中巻22丁>

3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷
└ 3-1. 金瘡
: 刀や脇差等による切り傷の類
【疾患注釈】おおよそ刀傷には、水を興(あた)え飲しむべからず、且風に吹るる事忌
【用法】
・ 速やかに燈心草を其疵口(きずぐち)の大小程にかためてしかと押付、其うえを木綿煮ても絹切れにても抹(まき)て置くべし、血自止む、如是(かくのごとく)して醫の来るを待つべし <中巻53丁>
・ 熱小便にて刀口(きずぐち)を洗べし、洗には燈心草を瘢(きず)の大小に従て、或は一握り、或は二握り許を線(いと)にて紮(くくり)、端をそろえて斷(きり)、小便を浸して洗うてよし、血自(おのずと)止む <中巻54丁>
関連情報新訂和漢薬
参考文献Non-JPS2022: 日本薬局方外生薬規格2022.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, p 20.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
更新日2022/07/21