資料館生薬データベース
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。
36.6512986
138.18095570000003
産地情報
日本,長野県
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
36.6512986
138.18095570000003
入手先情報
日本,長野県
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 蒲公英, Pugongying, Taraxaci Herba (CP2020), Dandelion (CP2020) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
生薬画像 |
| ||||||
原植物名 | Taraxacum spp. (B1), タンポポ属植物 | ||||||
原植物画像 |
| ||||||
原植物科名 | Compositae, キク科 | ||||||
薬用部位 | 根帯全草 (中国); 根 (日本) | ||||||
公定書 | 薬典(2020) | ||||||
臨床応用 | 解熱,消炎,健胃,利尿,催乳薬として,乳癰,皮膚潰瘍,眼疾腫瘍,消化不良,大便秘結,小便不利,感冒,咽喉炎,淋病,乳汁不足などに応用する. | ||||||
医学体系 | 中国医学 | ||||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 清熱解毒薬 | |||||
薬効 | [性味] 苦、甘,寒. [帰経] 肝、胃経. [効能] 清熱解毒,消腫散結,利尿通淋. [主治] 疔瘡腫毒,乳癰,瘰癧,目赤,咽痛,肺癰,腸癰,湿熱黄疸,熱淋渋痛に用いる. | ||||||
成分情報 | その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds T. officinale, 根/ root (*C1): 有機酸 / organic acids 糖質 Sugar T. officinale (*C1): 根/ root: 糖類/sugar, 葉, 花粉/ leaf, pollen: Vitamine C 多糖類 Polysaccharides Taraxacum属植物 / Genus Taraxacum plant, 全草/ whole plant (*C1): Inulin, Pectin トリテルペノイド Triterpenoids T. officinale, 根/ root (*C1): Taraxol, Taraxerol, ψ-Taraxasterol, Taraxasterol, beta-Amyrin カロテノイド Carotenoids T. officinale, (*C1): Lutein(葉,花/ leaf, flower), Violaxanthin(葉/ leaf), Flavoxanthin(花/ flower) ステロール Sterols Taraxacum属植物 / Genus Taraxacum plant, 全草/ whole plant (*C1): Taraxasterol T. officinale (*C1): Stigmasterol(根/ root), beta-Sitosterol(根,花粉/ root, pollen), 5alpha-Stigmast-7-en-3beta-ol(花粉/ pollen), Vitamin D(葉/ leaf) フェニルプロパノイド Phenylpropanoids T. officinale, 根/ root (*C1): Caffeic acid ベンゾキノン Benzoquinones T. officinale, 葉/ leaf (*C1): Plastoquinone プテリジン誘導体 Pteridine derivatives T. officinale, 花粉/ pollen (*C1): Folic acid 簡単な含窒素化合物 Simple nitrogen containing compounds Taraxacum属植物 / Genus Taraxacum plant, 全草/ whole plant (*C1): Choline T. officinale, 根/ root (*C1): Choline | ||||||
成分 構造式 |
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。 | ||||||
薬理作用 | 殺菌作用(ブドウ球菌,溶血性連鎖球菌,肺炎双球菌,脳膜炎菌,ジフテリア菌,緑膿杆菌,変形杆菌,チフス菌など),抗菌作用,利胆作用,利尿作用 | ||||||
DNA配列 | AJ228656, AJ228657, L48337, L48338, AF422138 | ||||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます 訳文画像を表示 | ||||||
適応症 | 乳腺炎, 乳癌, 消化不良, 習慣性便秘, 急性虫垂炎, 上気道炎, 扁桃炎, 急性結膜炎 | ||||||
方剤 | 蒲公英湯 | ||||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類 └ 1-11. 疔毒昏憒: 疔の毒により気を失う └ 疔瘡: 疔瘡の状(かたち)初発(しょはつ)は僅に粟粒許(ばかり)の小瘡にして痛みなし、或は衣類其外何物にても物に触て、忽(たちまち)痛みを発するあり、或は惟微(ただすこし)痒を覺るに就(つき)て、抓破(かきやぶる)とひとしく、忽疼痛を発するあり、然しながら尋常(よのつね)の小瘡に比れば、四畔(ぐるり)の埃核(しこり)強し、紫色を帯、其邉(そのへん)麻(しび)れ、痛も常の小瘡と自異なり、其上悪寒、発熱、四肢沈重、心悸(むねわくつき)、頭疼(ずつう)、頭眩(めまい)等の証あり、此証種々の變態(へんたい)定りなし、疔の生する所も亦定なし、頭面耳鼻口目の邉并手足骨節の間、惣て肉薄き所生ずるものなり、急に理療せざれば、毒気内攻して死に至るなり 【用法】蒲公英の白き汁を取り、多く塗りてよし <上巻53丁> 3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷 └ 3-10. 諸蟲咬傷: 諸々の虫に刺される/咬まれる └ 蛇咬: 常の蛇に咬(かまれ)たる 【用法】蒲公英搗きて傷の處に貼(つけ)べし <中巻78丁> | ||||||
広恵済急方の植物画像 |
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。 | ||||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | ||||||
参考文献 | CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . B1) 生薬,41(4),289-300,301-307,318-325,326-332(1987). C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. Ⅱ, pp 68-71. L1) 官準 広恵済急方. L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) pp. 233, 312. L3) 新訂 和漢薬. | ||||||
備考 | 『中華人民共和国薬典』(2020)には モウコタンポポ Taraxacum mongolicum Hand.-Mazz., シナタンポポ T. borealisinense Kitam. [T. sinicum Kitag. (CP2015)] の全草が規定される. その他基源植物として T. erythropodium Kitag., T. ceratophorum DC., T. pseudo-albidum Kitag., T. pseudo-albidum Kitag. var. lutescens Kitag., T. ohwianum Kitam., T. dissectum Ledeb., T. asiaticum Dahlst., T. cuspidatum Dahlst., T. officinale Weber セイヨウタンポポなどが挙げられる.以上のものは東北,華北で主に用いられる.市販品は多くの混入が認められる.華南地区で蒲公英または土公英と称して用いられるものは,キク科のウスベニニガナ Emilia sonchifolia (L.) DC. および Elephantopus scaber L. の全草である.雲南省ではコウゾリナ属 Picris divaricata Vent. を「蒲公英」と称している. 台湾では Ixeris chinensis (Thunb.) Nakai ウサギソウの全草を蒲公英と称する.また,I. laevigata (Blume) Sch.-Bip. ex Maxim. var. oldhami (Maxim.) Kitam. アツバニガナの全草も同様に用いられる. 韓国産蒲公英は主に T. mongolicum Hand.-Mazz. var. corniculatum Nakai ケイリンタンポポ, T. asiaticum Dahlst. などの全草である.ときに根も蒲公英根と称し出まわる. 日本産は主に T. japonicum Koidz. カンサイタンポポ および T. officinale の根で,「蒲公英根」と称する. | ||||||
更新日 | 2022/08/26 | ||||||