資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称ミルラ
正式名称没薬
日本語読みもつやく, Motsuyaku
ラテン名Myrrha (CP)
英語名Myrrh (CP)
原植物名Commiphora molmol Engler, Balsamodendron ehrenbergianum Otto Karl (Carl) Berg
原植物科名Burseraceae, カンラン科
薬用部位分類植物性生薬
細分類樹脂
産地情報ソマリア民主共和国
入手先情報日本, 大阪府, 日本粉末薬品㈱
入手年月日2010/10/7
蒐集者小松かつ子
TMPW No26987

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
ソマリア民主共和国
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937378
135.50216509999996
入手先情報
日本,大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名没薬, Moyao, Myrrha (CP2020), Myrrh (CP2020)
原植物名Commiphora myrrha Engler (= Commiphora molmol Engler), Balsamodendron ehrenbergianum Otto Karl (Carl) Berg, ミルラノキ
原植物科名Burseraceae, カンラン科
薬用部位樹脂
選品微かに香気を放ち,味が苦くて,砂石・木片等が混じっていないものが良いとされる(NI).
公定書薬典(2020)
臨床応用収斂薬として,歯磨き,うがい水に用いられる.かつては健胃,通経,強壮薬とされた.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類活血去瘀薬
薬効[性味] 辛、苦,平.
[帰経] 心、肝、脾経.
[効能] 散瘀定痛,消腫生肌.
[主治] 胸痺心痛,胃腹疼痛,痛経経閉,産後瘀阻,癥瘕腹痛,風湿痺痛,打撲損傷,癰腫瘡瘍に用いる.
成分情報その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds
Somali Myrrh (*C1):
Formic acid, Acetic acid

モノテルペノイド Monoterpenoids
Somali Myrrh (*C1):
Eugenol, m-Cresol, Pinene, Dipentene, Limonene, Cuminaldehyde

セスキテルペノイド Sesquiterpenoids
Somali Myrrh (*C1):
alpha-Bisabolene, beta-Bisabolene, gamma-Bisabolene, Commiferin

ジテルペノイド Diterpenoids
C. mukul (*C1):
Cembrene A, Mukulol

フェニルプロパノイド Phenylpropanoids
Somali Myrrh (*C1):
Cinnamic aldehyde

その他 Others
Somali Myrrh (*C1):
alpha-Commiphoric acid, beta-Commiphoric acid, gamma-Commiphoric acid, Commiphorinic acid, ガム質/gum substance, Myrrholic acid

成分 構造式

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薬理作用抗菌作用(水浸剤).
DNA配列U39276
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症胸痛, 腹痛, 月経痛, 無月経, 腹腔内腫瘤, 打撲外傷による腫脹・疼痛, 皮膚化膿症, 創口が閉鎖しない
方剤希有処方に配合
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

9. 産後急証: 産後に関する急病
└ 9-1. 血暈
: 血の道症
 └ 血逆昏暈: 産後惡露(おりもの)下ること少して、胸腹脹痛み、或は一時昏暈(くらみめまい)、血壅(ふさがり)、痰盛に悪血心に上衝(つきあげ)、或は面赤色澤(おもてあかくいろつや)あり、口噤(くちつぐみ)、頭仰(かしらあおぎ)、頸直(えりすぐ)に人事を知ざるは、血逆昏暈なり 
【用法】麒麟血没薬、二味一匁ずつ末となし、童便と酒と半分まぜにして温め右の末薬を用ゆべし、紅花の末又は蘇木の末前のことくして飲みてよし <下巻77丁>
関連情報新訂和漢薬
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 201-204.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考没薬は,その原植物と産地によって数種に区別されるが,紅かっ色の芳香性の強いものが良い.
1) ソマリー没薬(Somali myrrh;Heerabol myrrh): Commiphora molmol Engl. から得られた紅かっ色の樹脂で,一等品である(アフリカ東北部のソマリーランド産).
2) アラビア没薬(Arabian myrrh;Fadhli myrrh): 南アラビア,アビシニア地方原産の Commiphora abyssinica (Berg.) Engl. および Commiphora schimperi (Berg.) Engl. から得られる集合状の小塊.
3) イエメン没薬(Yemen myrrh): 暗紅かっ色の大塊.芳香性にとぼしい.
4) ビサボール没薬(Bissabol myrrh): ソマリーランド地方産の Commiphora erythraea Engl., Commiphora erythraea Engl. var. glabrescens Engl. あるいは Commiphora serrulata Engl. などの樹脂.
更新日2021/09/28