資料館生薬データベース
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
25.0329694
121.56541770000001
入手先情報
台湾,台北市
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 蝉退, Chantui, Cicadae Periostracum (Non-JPS2022, CP2020), Cicada Slough (Non-JPS2022, CP2020) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
生薬異名 | 蝉蛻, 蝉殻 | |||||
生薬画像 |
| |||||
原植物名 | Cryptotympana atrata Stal1, Platylomia pieli Kato, Oncotympana maculaticollis Distant2, Tanna chekiangensis Ouchi, Graptopsaltria tienta Karsch, Lyristes pekinensis Haupt, Lyristes atrofasciatus Chou et Lei, Meimuna mongolica Distant3, Leptosemia sakaii Matsumura4, Platypleura kaempferi Butler5, またはそれらの同属動物 (スジアカクマゼミ1, ミンミンゼミ2, コマゼミ3, ホソヒグラシ4, ニイニイゼミ5) | |||||
原植物画像 |
| |||||
原植物科名 | Cicadidae, セミ科 | |||||
薬用部位 | 幼虫のぬけがら | |||||
選品 | 樹上にあったものは木どまりと呼んで,茶褐色を呈し,光沢があり全形を具備しているものが良品(NI). | |||||
公定書 | 局外(2022), 薬典(2020) | |||||
臨床応用 | 解熱,鎮静薬.風邪などの発熱,悪寒に解熱薬として用いる.蕁麻疹などの皮膚掻痒症に止痒的効果がある.咽喉炎,結膜炎などの炎症に消炎作用があり,また破傷風などの痙攣発作の鎮静に用いる. | |||||
医学体系 | 中国医学 | |||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 辛涼解表薬 | ||||
薬効 | [性味] 甘,寒. [帰経] 肺、肝経. [効能] 散風除熱,利咽,透疹,退翳,解痙. [主治] 風熱感冒,咽痛,音唖,麻疹不透,風疹掻痒,目赤翳障,驚風抽搐,破傷風に用いる. | |||||
成分情報 | その他 Others (C1): キチン質/chitin; chitosan | |||||
薬理作用 | 鎮静,神経節遮断作用. | |||||
適応症 | 発熱, 咽痛, 咳嗽, 嗄声, 麻疹, 蕁麻疹, 湿疹, 目の充血, 角膜混濁, 破傷風, 痙攣, 夜泣き | |||||
方剤 | 消風散 | |||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 10. 小児急証: 小児の急病 └ 10-7. 驚風: 新生児のひきつけ └疱瘡初発昏冒(ほうそうのしょはつにひきつくる): 状(かたち)驚風のことくなるあり、混淆(いちがい)にすべからず、其初の証は、呵欠(あくび)いで、噴嚏(くさめ)して耳の尖(とがり)冷(ひゆる)ものなり、扨(さて)昏睡(うとうとねむり)、面赤、顋頬(ほほあご)亦赤し、乍(たちまち)涼乍熱を発するあり、如斯(かくのごとく)して俄に驚風のことく、驚搐(おろどきびくつく)、疱瘡の初候なり 【用法】蝉の脱殻を細末となし、飯のとり湯或は白湯に匀(ととのえ)灌ぎ飲ましむべし、其侭(そのまま)水に煎じ用いるもよし <下巻92丁> | |||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | |||||
参考文献 | Non-JPS2022: 日本薬局方外生薬規格2022. CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 333-335. L1) 官準 広恵済急方 L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) L3) 新訂 和漢薬 | |||||
備考 | かつて市場の「金蝉衣」は Cicada flammata Dist. の蛻殻であったという報告もある.その他 Platylomia属のものもある.土蝉衣もクマゼミ属Cryptotympana sp.のものと思われる. 日本産は主としてアブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata Motschulsky 又はクマゼミ Cryptotympana japonensis Katoなどの蛻殻であろう. | |||||
更新日 | 2023/10/23 | |||||