資料館生薬データベース

※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
生薬名

入手時名称甘遂
正式名称甘遂
日本語読みかんつい, Kantsui
現地読みGansui
ラテン名Kansui Radix (CP)
英語名Gansui Root (CP)
原植物名Euphorbia kansui Liou
原植物科名Euphorbiaceae, トウダイグサ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類
入手先情報香港, 永大行
入手年月日1974/12/25
TMPW No278

学術情報データベース

一般生薬名甘遂, Gansui, Kansui Radix (CP2020), Gansui Root (CP2020)
生薬画像
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
原植物名Euphorbia kansui T.N.Liou. ex T.P.Wan
原植物科名Euphorbiaceae, トウダイグサ科
薬用部位
選品指頭大で,外面に赤斑があり,内部が白くてよく緊ってある連珠状のものが良いとされる(NI).
公定書薬典(2020) 
臨床応用峻下,利水薬として,水腫,腹満,胸痛などに応用する.また助膜炎や日本住血吸虫症の後期の腹水に用いる.漢方では大戟と共に泄水の聖薬とされる.虚弱体質の人や妊婦には禁忌.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類峻下逐水薬
薬効[性味] 苦,寒;有毒.
[帰経] 肺、腎、大腸経.
[効能] 瀉水逐飲,消腫散結.
[主治] 水腫脹満,胸腹積水,痰飲積聚,気逆喘咳,二便不利,風痰癲癰,癰腫瘡毒に用いる.
成分情報ジテルペノイド Diterpenoids
(*C1):
13-Hydroxyingenol
(*C2):
13-Hydroxyingenol-3-(2,3-dimethylbutanoate)-13-dodecanoate-20-hexadecanoate (= Kansuiphorin A), 6,7-Epoxy-13-hydroxyingenol-3-(2,3-dimethylbutanoate)-13-dodecanoate-20-hexadecanoate (= Kansuiphorin B)
(*C3):
Kansuinine A, Kansuinine B

トリテルペノイド Triterpenoids
(*C4):
Tirucallol (= Kanzuiol), Euphol, Euphorbol

成分 構造式




※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
薬理作用瀉下作用(アルコールエキス).鎮痛(kansuinine A). 生の甘遂は毒性大.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます  訳文画像を表示
適応症腹水, 浮腫, 口渇, 尿量減少, 便秘, 胸水, 胸が苦しい, 呼吸困難, 癲癇, 皮膚化膿症
方剤甘遂半夏湯
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1)Tetrahedron Lett., 29, 2529-2532(1974).
C2)J. Nat. Prod., 54, 823-829(1991).
C3)Tetrahedron Lett., 21, 1697-1705(1975)
C4)和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 53-54.
備考『神農本草経』の下品に収載される.
更新日2021/09/27