資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称竜骨
正式名称龍骨
日本語読みりゅうこつ, Ryūkotsu
現地読みLonggu
ラテン名Fossilia Ossis Mastodi (JP)
英語名Longgu (JP)
原植物名Stegodon orientalis Owen1, Rhinoceros sinensis Owen2, など.長鼻目1, 奇蹄目2
薬用部位分類鉱物性生薬
細分類化石
入手先情報日本, 大阪府, ㈱栃本天海堂
入手年月日2015/12/11
蒐集者小松かつ子, 他
TMPW No28741

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産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937378
135.50216509999996
入手先情報
日本,大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名龍骨, Longgu, Fossilia Ossis Mastodi (JP18), Longgu (JP18)
原植物名1Stegodon orientalis Owen, 2Rhinoceros sinensis Owen 1長鼻目/Proboscidea,2奇蹄目/Perissodactyla, など.大型ほ乳動物の化石化した骨で,主として炭酸カルシウムからなる.
原植物画像
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薬用部位骨格などが粗鬆質に変化した化石
選品類白色で,質が軽く,表面に舌をあてた時に吸着性の強いものを良品とする(TN).
公定書日局18
臨床応用収斂性鎮静薬として,臍下の動悸,驚狂,心腹煩満,心悸亢進,精神不安,不眠,失精,洩痢,漏下などの症状に応用する.一般に「牡蠣(ぼれい)」と共に用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類安神薬
薬効平肝潜陽,鎮静安神,収斂固渋.肝陰不足,虚陽浮越,神志不安,驚癇,癲狂,遺精,帯下,虚汗,崩漏,久瀉久痢,吐血,便血に用いる.
成分情報その他 Others
(*C1):
CaCO3, Hydroxyapatite, SiO2, Ca, P, St, Zr, Rb, K, Ti, Al, Zn, Mn, Cu, S, Cl, Cr, Fe, U, I, As, Y

薬理作用未詳.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます  訳文画像を表示
適応症動悸, 健忘, 不眠, 多夢, 驚きやすい, 頭のふらつき, めまい, 自汗, 盗汗, 精液漏れ, 慢性下痢, 不正性器出血, 月経過多, 皮膚潰瘍, 外傷出血
方剤救逆湯, 桂枝加龍骨牡蠣湯, 桂枝甘草龍骨牡蠣湯, 桂枝去芍薬加蜀漆龍骨牡蠣湯, 桂枝去芍薬加蜀漆龍骨牡蠣救逆湯, 柴胡加龍骨牡蠣湯, 瀉脾湯加龍骨牡蠣, 正観湯, 正観湯, 龍骨湯, 大桃花湯, 龍骨湯, 風引湯
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷
└ 3-1. 金瘡
: 刀や脇差等による切り傷の類
 └ 刀割、斧、夾剪、鑓箭一切諸傷癜: 刀にてきり、斧にてきり、夾剪にてきり、鑓やいっさいもろもろのきず
【用法】龍骨末となし傳(つく)べし <中巻57丁>

6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類
└ 6-1. 中諸薬毒
: 諸薬の毒にあたる
【疾患注釈】諸々の薬の毒に中(あたり)たるなり
【用法】生を掘採(ほりとり)擣碎(つきくだき)て絞汁を服す、乾たるは煮汁を取て服す、此汁を飲で後、大便下利(くだり)て止ざるは、龍骨を末となし服す、末となしかたく其儘(そのまま)なるは、煮て汁を飲も亦得(よし) <下巻39丁>
関連情報新訂和漢薬
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 356-358.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考 中国では龍骨を商品上,「花龍骨(五花龍骨)」と「土龍骨」に大別している。
 「花龍骨」は華東地区に主産し,表面淡灰白色~淡褐色を帯びた灰色を呈し,灰黒色,褐色,黄色あるいは青色などの斑紋,條紋または松葉紋様の花紋がみられ,質はやや硬いが破砕し易く,容易に崩れて粉末状となる。
 「土龍骨」は華北,東北地区に主産し,表面に花紋がなく,断面は中空あるいは多孔質で,質は堅硬で破砕しにくいが,破砕すると小片状となる。「花龍骨」を上品とする。わが国に輸入されているものは主に「土龍骨」である。
更新日2022/01/19