資料館生薬データベース
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。
36.3906675
139.06040610000002
産地情報
日本,群馬県
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
36.3418112
140.4467935
入手先情報
日本,茨城県
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 当帰, Danggui, Angelicae Acutilobae Radix (JP18), Angelicae Sinensis Radix (CP2020), Japanese Angelica Root (JP18), Chinese Angelica (CP2020) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
生薬異名 | 大和当帰, 北海当帰, 秦帰, 帰頭 | ||||||
生薬画像 |
| ||||||
原植物名 | Angelica acutiloba Kitagawa1, A. acutiloba var. sugiyamae Hikino2, A. sinensis (Oliv.) Diels3, 日本産: トウキ1,ホッカイトウキ2 / 中国産: カラトウキ3 | ||||||
原植物画像 |
| ||||||
原植物科名 | Umbelliferae, セリ科 | ||||||
薬用部位 | 根 | ||||||
選品 | よく肥大し,虫害がなく芳香の良いものを良品とする.馬尾当帰は良品.中国産「当帰頭」は上品質(TN). | ||||||
公定書 | 日局18,薬典(2020) | ||||||
臨床応用 | 温性の駆瘀血,強壮,鎮静,鎮痛薬として,貧血症,腹痛,身体疼痛,月経不順,月経困難,月経痛,血行障害,その他婦人の更年期障害などに応用する. | ||||||
医学体系 | 中国医学 | ||||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 補血薬 | |||||
薬効 | [性味] 甘、辛,温. [帰経] 肝、心、脾経. [効能] 補血活血,調経止痛,潤腸通便. [主治] 血虚萎黃,眩暈心悸,月経不調,経閉痛経,虚寒腹痛,風湿痺痛,跌撲損傷,癰疽瘡瘍,腸燥便秘に応用する. | ||||||
成分情報 | その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds A. acutiloba (*C1): Falcarindiol, Falcarinol, Falcarinolone モノテルペノイド Monoterpenoids A. acutiloba (*C1): p-Cymene, Carvacrol ステロール Sterols A. acutiloba (*C1): beta-Sitosterol フェニルプロパノイド Phenylpropanoids A. acutiloba (*C1): Safrole, Isosafrole, Ferulic acid, Caffeic acid クマリン類 Coumarins A. acutiloba (*C1): Bergapten, Isopimpinellin, Xanthotoxin, Scopoletin, Umbelliferone フタリド類 Phthalides A. acutiloba (*C1): Ligustilide, n-Butylidenephthalide, n-Butylphthalide, Sedanonic acid lactone, Senkyunolide E, Senkyunolide F, Senkyunolide H, Senkyunolide I, Angeloylsenkyunolide F, Tokinolide A, Tokinolide B, Levistolide A その他の芳香族誘導体 Other aromatic derivatives A. acutiloba (*C1): O-Valerophenone carboxylic acid, Vanilic acid, Biotin ピリジンアルカロイド Pyridine alkaloids A. acutiloba (*C1): Nicotinic acid プテリジン誘導体 Pteridine derivatives A. acutiloba (*C1): Folic acid ポルフィリン誘導体 Porphyrin derivatives A. acutiloba (*C1): Vitamin-B12 簡単な含窒素化合物 Simple nitrogen containing compounds A. acutiloba (*C1): Choline, Folinic acid | ||||||
成分 構造式 |
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。 | ||||||
薬理作用 | 鎮痛(ポリアセチレン類).抗炎症.解熱作用(精油).血圧降下.眼圧降下.抗アレルギー. | ||||||
DNA配列 | AJ131291, AJ131290, D84297, AB037189, D63407; 伝統医薬データベース. | ||||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます | ||||||
適応症 | 頭のふらつき, めまい, 目がかすむ, 動悸, 月経不順, 月経痛, 腹痛, 冷え, 打撲外傷による腫脹・疼痛, しびれ, 皮膚化膿症, 便秘 | ||||||
方剤 | 安産湯, 医王湯, 痿証方, 胃風湯, 烏苓通気湯, 温経湯, 温清飲, 黄連消毒飲, 乙字湯, 加減八物湯, 加減涼膈散, 活血解毒湯, 活血散瘀湯, 加味帰脾湯, 加味犀角地黄湯, 加味四物湯, 加味承気湯, 加味逍遥散, 加味逍遥散合四物湯, 加味八仙湯, 帰耆建中湯, 桔梗湯[外台], 枳実大黄湯, 帰脾湯, 逆挽湯, 芎帰膠艾湯, 芎帰調血飲, 芎帰補中湯, 駆風触痛湯, 九味柴胡湯, 荊芥連翹湯[一貫堂], 荊芥連翹湯[回春], 鶏鳴散 [千金], 行和芍薬湯, 古今録験続命湯, 牛膝散, 五積散, 五淋散, 柴胡厚朴湯, 柴胡四物湯, 柴胡清肝散, 柴胡疎肝湯, 柴胡養栄湯, 滋陰降火湯, 滋陰至宝湯, 紫根牡蠣湯, 四順清涼飲, 滋腎通耳湯, 滋腎明目湯(腎気明目湯), 紫蘇子湯, 紫蘇和気飲, 七物降下湯, 四物湯, 四物湯加亀板石決明, 四物湯脚気加減, 瀉胃湯, 芍薬湯, 芍薬湯加大黄, 十全大補湯, 十味剉散, 十六味流気飲, 潤腸湯, 春林赫石脂湯, 正観湯, 正心湯, 消風散, 逍遥散, 升陽散火湯, 除湿補気湯, 助陽和血湯, 腎気明目湯, 秦艽防風湯, 正観湯, 清上蠲痛湯, 清暑益気湯, 清燥養栄湯, 清熱補気湯, 清熱補血湯, 清肺湯, 清涼飲, 折衝飲, 洗肝明目湯, 喘四君子湯, 疎経活血湯, 蘇子降気湯, 大続命湯, 大桃花湯, 駐車圓, 猪苓湯合四物湯, 通導散, 当帰飲子, 当帰建中湯, 当帰散, 当帰四逆湯, 当帰四逆加呉茱萸生姜湯, 当帰芍薬散末, 当帰鬚散, 当帰湯, 当帰拈痛湯, 当帰貝母苦参丸, 当帰白朮散, 当帰白朮湯, 当帰養血湯, 当帰六黄湯, 桃仁湯, 独活寄生湯, 内疎黄連湯, 内托散 [回春], 内托散 [千金], 女神散, 人参養栄湯 [局方], 八味逍遥散, 八味帯下方, 八物湯, 八珍湯, 百合固金湯, 茯苓補心湯, 扶脾生脈散加白芨, 補陰湯, 防風通聖散, 蒲公英湯, 牡丹皮散, 補中益気湯, 補中治湿湯, 奔豚湯 [金], 奔豚茯苓湯, 本方芍薬湯, 味麦益気湯, 薏苡仁湯 [明医指掌], 抑肝散, 抑肝散加陳皮半夏湯 [浅井南溟], 抑肝散加陳皮半夏湯 [本朝経験], 龍胆瀉肝湯 [薛氏], 龍胆瀉肝湯 [一貫堂], 羚羊角飲, 連珠飲 | ||||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-5. 諸失血眩暈: 吐血、下血、鼻衂、舌衂、歯損(はをぬきてそんじ)血出で、金創など血出ること過多(おびただし)ければ、皆眩暈して昏迷になる事あり 【用法】當帰、川芎二味各々一匁水に煎じて飲むべし <中巻24丁> 7. 婦人産前急証: 妊婦の産前に関する急病 └ 7-1. 胎動 【疾患注釈】妊娠の婦人、胎気和(たいのきか)せず、或は夫の為に困(くるしめ)られ、胎動して腹痛絶入(たえい)らんとするは、胎動と名づく、其証腰より小腹(したはら)へかけ痛て、心(むね)へ搶(つき)あけ急に救(すくわ)ざれば堕胎(たいおと)す、或は産門より血下る 【用法】 ・ 當帰二匁、川芎一匁、水一杯、酒一盃煎じて一杯半となし用ゆ <下巻63丁> ・ 急に沙糖湯を飲べし、扨(さて)當歸二匁、川芎一匁刻、水に煎じ酒少許入用べし、總(すべ)て胎動に用てよし <下巻63丁> 7. 婦人産前急証: 妊婦の産前に関する急病 └ 7-2. 胎漏: 産門からの出血 【疾患注釈】懐妊の婦人、卒(にわか)に産門より血下る事あり 若(もし)房事(ぼうじ)を犯て血下るを、真胎漏と名づく、總(すべ)て此証は腹痛なし、急に理(じ)せざれば胎を堕(おとす)に至べし、尿孔より血下るは、又別なり 【用法】鹿角屑(こ)にし(やすり又は鮫皮にてするべし)當帰二味各二匁水三杯を一杯半に煎じ用べし <下巻65丁> 9. 産後急証: 産後に関する急病 └ 9-1. 血暈: 血の道症 └ 血脱昏暈(けつだつこんうん): 産の時血脱下(おりくだる)こと既に過多(おびただしく)、気も就所(つくところ)を失い、気血ともに乏昏暈になり、人事を不省(かえりみず)、其面の色白く、眼黒閉て開かず、口を開手足冷、頭傾(うなだれ)、呼吸(いきづかい)寂然(うすら)なるは血脱昏眩暈なり 【用法】其症軽きものは人参、當歸、川芎各一匁水に濃煎じ、童便(こどものしょうべん)を加て用ゆべし、鹿角の黒焼あらば兼用てよし <下巻75丁> | ||||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | ||||||
同類生薬 | アンゲリカ根 | ||||||
参考文献 | JP18: 第18改正日本薬局方. CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 58-61. L1) 官準 広恵済急方. L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2). L3) 新訂 和漢薬 pp. 186-184. | ||||||
備考 | 韓国産当帰は Angelica gigas Nakai オニノダケの根である.アンゲリカ根は A. archangelica L. の根である.『日本薬局方』では A. acutiloba 及び A. acutiloba var. sugiyamae の根が規定される. 当帰のラテン名として,日局18では Angelicae Acutilobae Radixを,薬典2020は Angelicae Sinensis Radixをそれぞれ規定している. | ||||||
更新日 | 2021/09/27 | ||||||