資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称浮蔈草
正式名称浮萍
日本語読みふひょう, Fuhyō
現地読みFupingcao
ラテン名Spiroelae Herba (CP), Pistiae Herba
英語名Common Ducksmeat Herb (CP)
原植物名Pistia stratiotes L., ボタンウキクサ
原植物科名Araceae, サトイモ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類全草
入手先情報香港, 永大行
入手年月日1974/12/25
TMPW No3364

学術情報データベース

一般生薬名浮萍, Fuping, Spiroelae Herba (CP2020), Pistiae Herba, Common Ducksmeat Herb (CP2020)
生薬画像
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原植物名Spirodela polyrrhiza (L.) Schleiden (= Lemna polyrrhiza Linn.), ウキクサ
原植物科名Lemnaceae, ウキクサ科
薬用部位全草
選品生の葉はなるだけ大きくて,その裏面は紫色を呈するものが良い(NI).
公定書薬典(2020)
臨床応用発汗,利水,消腫薬として,水腫,リウマチ,風疹熱毒,衂血などに応用する.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類辛涼解表薬
薬効[性味] 辛,寒.
[帰経] 肺経.
[効能] 宣散風熱,透疹,利尿.
[主治] 麻疹不透,風疹蚤痒,水腫尿少に用いる.
成分情報その他 Others
(*C1):
酢酸カリウム,塩化カリウム/ potassium acetate, potassium chloride

薬理作用浮萍の利尿作用は含有されるカリウム塩によるものである.浮萍の煎剤は健康な蛙の心臓に対しては全く影響がないが,衰弱した心臓に対し強心作用がある.この作用は心筋に直接作用するもので,カルシウム塩類によるものと思われる.また血管収縮作用があり,血圧を上げる.浮萍の煎剤および浸剤を実験的に発熱家兎に経口投与すると,微弱な解熱作用が認められる.
適応症浮腫, 水腫, リウマチ, 風疹, 鼻血, 小便不利, 痒み
方剤希有処方に配合
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1)和漢薬百科図鑑 Vol. Ⅱ, pp 51-52.
備考香港市場の広東,広西省産の大型の「浮萍」はサトイモ科のボタンウキクサ Pistia stratiotes L. の全草を乾燥したもの.浮萍草とも称す.
北方系の小型の浮萍中にはウキクサ以外にアオウキクサ属のコウキクサ Lemna minor L. および L. paucicostata Hegelmaier が混入されるといわれているが,木村らの調査によるとウキクサただ1種である.
また,石戸谷によると朝鮮半島産の浮萍には デンジソウ科のデンジソウ Marsilia quadrifolia L. がある
更新日2022/02/10