資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称地丁草
正式名称地丁
日本語読みじちょう, Jichō
現地読みDedingcao
ラテン名Violae Herba (CP)
英語名Tokyo Violet Herb (CP)
原植物名Viola yedoensis Makino, ノジスミレ
原植物科名Violaceae, スミレ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類全草
入手先情報香港, 永大行
入手年月日1976/11/00
TMPW No3419

学術情報データベース

一般生薬名紫花地丁, Zihuadiding, Violae Herba (CP2020), Tokyo Violet Herb (CP2020)
生薬異名薫菜地丁, 犂頭草(りとう草)
生薬画像
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原植物名Viola yedoensis Makino, ノジスミレ
原植物科名Violaceae, スミレ科
薬用部位全草
公定書薬典(2020)
臨床応用解毒,抗炎症,鎮痙薬として,各種の化膿性疾患に煎服,または外用される.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類清熱解毒薬
薬効[性味] 苦、辛,寒.
[帰経] 心、肝経.
[効能] 清熱解毒,涼血消腫.
[主治] 疔瘡腫毒,癰疽発背,丹毒,毒蛇咬傷に用いる.
成分情報脂肪酸関連化合物 Fatty acids related compounds
V. yedoensis (*C1):
Cerotic acid, 不飽和酸/ unsaturated acids

フラボノイド Flavonoids
V. yedoensis (*C1):
フラボン配糖体/ Flavone glycosides

その他 Others
V. yedoensis (*C1):
粘液質/ mucilage

薬理作用抗菌作用(煎液:連鎖状球菌,緑膿菌等)
適応症痙攣, 丹毒, 毒蛇咬傷
方剤希有処方に配合
参考文献CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1)和漢薬百科図鑑 Vol. Ⅱ, pp 4-6.
備考地丁の基源植物として以下のものが知られている.
1) 紫花地丁,薫菜地丁,犂頭草: スミレ科/Violaceae の スミレ Viola mandshurica W. Becker, コスミレ V. japonica Langsd., ノジスミレ V. yedoensis Makino, ニョイスミレ V. verecunda A. Gray, ツクシスミレ V. diffusa Gingins, シロスミレ V. patrinii DC. などスミレ Viola属植物の全草を乾燥したもの.1種類のみの商品もあり,また2~3種が混入されているものもある.
2) 甜地丁,米口袋地丁: マメ科/Leguminosae イヌゲンゲ Amblytropis multiflora (Bunge) Kitagawa の根あるいは根をつけた全草を乾燥したもの.江蘇省では地丁草,山東省では労鼠尾根と称す.
3) 苦地丁,紫薫地丁: ケシ科/Papaveraceaeの Corydalis bungeana Turcz. の全草を乾燥したもの.天津では紫花地丁,河北省では苦丁花と称する.
4) 華南地丁,龍胆地丁: リンドウ科/Gentianaceae の Gentiana loureirii Griseb. の全草を乾燥したもの.
5) 竹葉地丁: ヒメハギ科/Polygalaceae の ヒメハギ Polygala japonica Houtt. の全草を乾燥したもの.
以上が中国大陸で一般に市販されているものであるが,香港市場には1), 4), 5)が出まわっている.また韓国産の紫地丁と称するものは,
6) ノボタン科/Melastomataceae の ヒメボタン Osbeckia chinensis L. の全草を乾燥したものである.
更新日2022/02/03