資料館生薬データベース
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生薬名 | 入手時名称 | 宇金(指状姜黄) |
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正式名称 | 鬱金 | |
日本語読み | うこん, Ukon | |
現地読み | Yujin | |
ラテン名 | Curcumae Longae Rhizoma (JP), (CP) | |
英語名 | Turmeric (JP), (CP) | |
薬用部位 | 分類 | 植物性生薬 | 細分類 | 根茎 |
入手先情報 | 日本(ToS), 大阪府, ㈱栃本天海堂(試供品) | |
入手年月日 | 2019/02/04 | |
蒐集者 | 小松かつ子 | |
TMPW No | 29970 |
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産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937249
135.5022535
入手先情報
日本(ToS),大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 鬱金, Yujin, Curcumae Longae Rhizoma (JP18), (CP2020), Turmeric (JP18), (CP2020) | |||||
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生薬異名 | 姜黄 | |||||
生薬画像 |
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原植物名 | Curcuma longa Linn., ウコン | |||||
原植物画像 |
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原植物科名 | Zingiberaceae, ショウガ科 | |||||
薬用部位 | 根茎 | |||||
選品 | 質が堅く,外面鮮黄かっ色で,横切面の黄色が濃いものが良品.また芳香,辛味ともに強いものが良品(TN). | |||||
公定書 | 局外(1989), 日局18, 薬典(2020) | |||||
臨床応用 | 利胆,芳香性健胃薬として,肝炎,胆道炎,胆石症,カタル性黄胆などに用い,また止血,通経薬として,吐血,尿血,経閉痛,胸脇部の痛み,腹痛などに応用する. | |||||
医学体系 | 中国医学 | |||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 活血去瘀薬 | ||||
薬効 | 姜黄: [性味] 辛、苦,温. [帰経] 脾、肝経. [効能] 破血行気,通経止痛. [主治] 胸肋刺痛,胸搏心痛,通経閉経,癥瘕,風湿による肩臂疼痛,跌撲腫痛に用いる. | |||||
成分情報 | モノテルペノイド Monoterpenoids C. longa (*C1): 1,8-Cineole, d-alpha-Phellandrene C. wenyujin (*C1): Camphor, Camphene セスキテルペノイド Sesquiterpenoids C. longa (*C1): alpha-Turmerone, beta-Turmerone, d-ar-Turmerone, Zingiberene C. wenyujin (*C2): Curcumol, Curdione C. wenyujin (*C3): Wenjiine ジアリールヘプタノイド Diarylheptanoids C. longa (*C1): Curcumin, Demethoxycurcumin, Bisdemethoxycurcumin | |||||
成分 構造式 |
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薬理作用 | 唾液分泌と胃運動亢進(精油).胆汁分泌,排出の促進(curcumin, turmerone, cineole).抗炎症(curcumin).抗腫瘍(curcumin, ar-turmerone).胆汁分泌(curcumin, cineole).血管弛緩作用(*E1). | |||||
DNA配列 | AB047718, AB047738, AB047710, AB047731, AB047723, AB047746 (*G1-G3); 伝統医薬データベース. | |||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます 訳文画像を表示 | |||||
適応症 | 急性肝炎, 慢性肝炎, 胆石症, 黄疸, 胸脇が張って痛む, 狭心痛, 乳房が張って痛む, 腹痛, 月経痛, 吐血, 鼻出血, 血尿, 意識障害, 高熱, 癲癇発作, 狂躁 | |||||
方剤 | 希有処方に配合 | |||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-4. 小便血: 小便に血下るなり 【疾患注釈】小便血: 小便忽(たちまち)に鮮血出る事あり 【用法】鬱金末一匁、葱白三莖(本)水二杯を一杯半に煎じ用ゆべし <中巻22丁> 6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類 └ 6-1. 中諸薬毒: 諸薬の毒にあたる └ 中砒霜毒: 砒毒に中(あたり)たる人には湯茶を興べからず、仰臥(あおむけ)すべからず 【用法】鬱金の末蜜少し許入れ、水に和(まぜ)服す <下巻41丁> 9. 産後急証: 産後に関する急病 └ 9-1. 血暈: 血の道症 └ 血逆昏暈: 産後惡露(おりもの)下ること少して、胸腹脹痛み、或は一時昏暈(くらみめまい)、血壅(ふさがり)、痰盛に悪血心に上衝(つきあげ)、或は面赤色澤(おもてあかくいろつや)あり、口噤(くちつぐみ)、頭仰(かしらあおぎ)、頸直(えりすぐ)に人事を知ざるは、血逆昏暈なり 【用法】鬱金の末炒り、黒くして、酢にて用ゆべし <下巻78丁> | |||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | |||||
同類生薬 | 黄絲郁金,温郁金,緑絲郁金,桂郁金,片姜黄,温莪朮,蓬莪朮,広西莪朮,ハルウコン. | |||||
参考文献 | JP18: 第18改正日本薬局方. CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版). C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 176-179. C2) Chem.Pharm.Bull.,39,843(1991). C3) Chem.Pharm.Bull.,39,854(1991). S1) Biol.Pharm.Bull.,24: 1389-1394(2001). S2) Biol.Pharm.Bull.,25: 1593-1599(2002). E1) Biol.Pharm.Bull.,26: 1135-1143(2003). S3) Biol.Pharm.Bull.,27: 144-146(2004). L1) 官準 広恵済急方 L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) L3) 新訂 和漢薬 | |||||
備考 | 中国では Curcuma 属植物の地下部を根茎と塊根とに分け,別名で呼ぶ.Curcuma longa Linn. の根茎は「姜黄」で塊根は「黄絲郁金」, C. wenyujin Y. H. Chen et C. Ling の根茎は縦切片にしたものを「片姜黄」,丸ごとのままを「温莪朮」と称し,塊根は「温郁金」という.C. phaeocaulis Val. の根茎は「蓬莪朮」で塊根は「緑絲郁金」,C. kwangsiensis S. G. Lee et C. F. Liang の根茎は「広西莪朮」で塊根は「桂郁金」と称す.『中華人民共和国薬典』によれば, 「姜黄, Curcumae Longae Rhizoma」は性味が辛苦・温で,破血行気,通経止痛の効があり,また「片姜黄, Wenyujin Rhizoma Concisum」も同様な性味と薬効が記載されている.一方,中国の「郁金, Curcumae Radix」には黄絲郁金,温郁金,緑絲郁金,桂郁金が含まれ,性味が辛苦・寒で,行気化瘀,清心解鬱,利胆退黄の効があり,経閉痛経,胸腹脹痛,刺痛,熱病神昏,癲癇発狂,黄疸尿赤に用いると記載されている.一方,日本国内では中国産生薬を用いているのだが, C. longa の根茎を「鬱金, Curcumae Longae Rhizoma」,塊根を「玉金(川玉金),Curcumae Longae Radix」と呼ぶ.したがって,中国でいう「姜黄」を日本では「鬱金」と称しているわけである.中国の「郁金」には4種の原植物があるので,日本でいう「玉金」も原植物は4種類ある可能性がある.沖縄などではウコン C. longa とハルウコン C. aromatica Salisb. が栽培されている.各々の根茎は健康食品としても需要がある.鬱金はカレー粉の原料,食品の着色料,指示薬としてクルクマ紙,クルクマチンキとしても用いる. | |||||
更新日 | 2023/04/10 | |||||