資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称苦参根
正式名称苦参
日本語読みくじん, Kujin
現地読みKushen
ラテン名Sophorae Radix (JP), Sophorae Flavescentis Radix (CP)
英語名Sophora Root (JP), Lightyellow Sophora Root (CP)
原植物名Sophora flavescens Aiton, クララ
原植物科名Leguminosae, マメ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類
入手先情報台湾, 嘉義市
入手年月日1971/00/00
TMPW No3593

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
23.4800751
120.44911130000003
入手先情報
台湾,嘉義市
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名苦参, Kushen, Sophorae Radix (JP18), Sophorae Flavescentis Radix (CP2020), Sophora Root (JP18), Lightyellow Sophora Root (CP2020)
生薬画像
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原植物名Sophora flavescens Aiton, クララ
原植物画像
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原植物科名Leguminosae, マメ科
薬用部位根(しばしば周皮を除く)
選品長くて曲折が少なく,内面黄白色で苦味の強いものが良品(TN).
公定書日局18,薬典(2020)
臨床応用苦味健胃,解熱,利尿,利胆,消炎,止瀉薬として,手足の血熱による皮膚疾患,口内炎,細菌性下痢,腸炎,小便不利などに応用する.湿疹,寄生性皮膚疾患に外用する.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類清熱燥湿薬
薬効[性味] 苦,寒.
[帰経] 心、肝、胃、大腸、膀胱経.
[効能] 清熱燥湿,殺虫,利尿.
[主治] 熱痢,便血,黄疸尿閉,赤白帯下,陰腫陰痒,湿疹,湿瘡,皮膚掻痒,疥癬麻風に用い,滴虫性陰道炎に外用する.
成分情報ステロール Sterols
(*C1):
beta-Sitosterol, Stigmasterol, Campesterol

フラバノンとジヒドロフラボノール Flavanones & Dihydroflavonols
(*C2):
Kurarinol, Kurarinone, Kuraridinol, Norkurarinol

イソフラボン Isoflavones
(*C1):
Trifolirhizin

アルカロイド Alkaloids
(*C1):
Matrine, Oxymatrine, Sophoranol, Anagyrine, Methylcytisine, Baptifoline, Sophocarpine, Isomatrine

成分 構造式




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薬理作用ストレス性潰瘍抑制(matrine画分, oxymatrine画分). 随意運動障害,血管運動中枢抑制(matrine).抗真菌(煎液:各種皮膚白癬菌など).
DNA配列AF123452; 伝統医薬データベース.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症下痢, 血便, 痔出血, 黄疸, 掻痒, 帯下, 尿量減少
方剤三物黄芩湯, 消風散, 当帰拈痛湯, 当帰貝母苦参丸
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

2. 卒暴諸証: 突然発症する病
└ 2-9. 心腹卒痛
: 心腹(むねはら)突然痛くなる
 └ 熱痛: 暴(にわか)に痛み、暴に止みて、復作(またおこ)り、痛む所へ手を近(ちかく)くことを嫌い、或は面赤く、掌中熱く、或は身に熱あり或は大便鞭(かた)く、或は不通(つうぜず)或は瀉(くだる)者あり、瀉様は先ず痛み一陣(ひとしきり)、大便臭きは是熱の痛みなり 
【用法】苦参刻煎じ、醋を加えて服す <中巻34丁>

3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷
└ 3-1. 金瘡
: 刀や脇差等による切り傷の類
 └ 鳥銃子人肉中打込: 鳥銃子(てっぽうだま)人の肉の中へ打込たる
【用法】食蓼穂、研り末にして、苦参黄栢の末を和(まぜ)頻(ひたもの)貼てよし <中巻57丁>

6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類
└ 6-2. 中諸穀菜毒
: 穀類や野菜の毒にあたる
 └ 中諸野菜毒: 諸々の野菜毒に中(あた)りたる
【用法】苦参醋に煎じ飲めば吐いて癒ゆ <下巻46丁>

6-4. 中魚介禽獣肉毒: 魚介、禽獣類の肉、他諸毒にあたる
 └ 中諸魚毒
: 諸々の魚毒に中(あた)りたる
【用法】苦参三匁許(ばかり)醋にて煮汁を取服し、吐却してよし <下巻55丁>
広恵済急方の植物画像

(原文)

(訳文)
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関連情報新訂和漢薬
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, p 106.
C2) 生薬学概論, p 287.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) pp. 674, 791.
L3) 新訂 和漢薬
備考家庭薬原料にされる.
更新日2023/11/24