資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称魚腥草
正式名称魚腥草, 十薬
日本語読みぎょせいそう, Gyoseisōじゅうやく, Jūyaku
現地読みYuxingcao
ラテン名Houttuyniae Herba (JP), (CP)
英語名Houttuynia Herb (JP), Heartleaf Houttuynia Herb (CP)
薬用部位分類植物性生薬
細分類地上部
産地情報中華人民共和国, 四川省沐川
野生・栽培別野生
入手先情報日本(ToS), 大阪府, ㈱栃本天海堂(試供品)
入手年月日2021/04/01
蒐集者小松かつ子
TMPW No30948

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
28.956647
103.902335
産地情報
中華人民共和国,四川省沐川
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937249
135.5022535
入手先情報
日本(ToS),大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名十薬(魚腥草), Jūyaku (Yuxingcao), Houttuyniae Herba (JP18, CP2020), Houttuynia Herb (JP18), Heartleaf Houttuynia Herb (CP2020)
生薬異名魚腥草 (Yuxingcao)
生薬画像
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原植物名Houttuynia cordata Thunberg, ドクダミ
原植物画像
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原植物科名Saururaceae, ドクダミ科
薬用部位花期の地上部
選品新鮮なもの,乾燥後も葉に緑色の残っているものが良品(TN).
公定書日局18,薬典(2020)
臨床応用解熱,解毒,消炎,利尿薬.癰腫,悪瘡,脱肛,痔瘻,虫毒などに外用する.日本では民間的に便秘,風邪,蓄膿症などに煎用し,また痔,腫れ物,腰痛,冷え症などに生の葉を貼るか温剤とする.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類清熱解毒薬
薬効[性味] 辛,微寒.
[帰経] 肺経.
[効能] 消癰排膿,利尿通淋.
[主治] 肺癰吐膿,痰熱喘咳,熱痢,熱淋,癰腫瘡毒に用いる.
成分情報その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds
(*C1, *C2):
Decanoylacetaldehyde, Lauryl aldehyde(=n-Dodecanal), Methyl-n-nonyl ketone, Capryl aldehyde, 3-Ketodecanal

モノテルペノイド Monoterpenoids
(*C1):
Myrcene

フラボンとフラボノール Flavones & Flavonols
(*C1):
Quercitrin, Isoquercitrin, Afzerin

含硫化合物 Sulfur containing compounds
(*C1):
Methyl lauryl sulfide

その他 Others
(*C1):
K塩

成分 構造式



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薬理作用quercitrin:強心,血圧上昇,腎血管拡張,抗菌(真菌).ドクダミエキス:利尿,縮瞳,血圧降下.酢酸エチルエキスには 3alpha-hydroxysteroid dehydrogenase 活性の阻害作用が認められ,その作用を持つ成分としては quercetin が最も強い.
DNA配列AF203629, AF206929, L08762, L24147
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症肺化膿症, 皮膚化膿症, 外痔核, 排尿困難, 排尿痛, 下痢, テネスムス
方剤民間薬とされる
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類
└ 1-11. 疔毒昏憒
: 疔の毒により気を失う
疔瘡: 疔瘡の状(かたち)初発(しょはつ)は僅に粟粒許(ばかり)の小瘡にして痛みなし、或は衣類其外何物にても物に触て、忽(たちまち)痛みを発するあり、或は惟微(ただすこし)痒を覺るに就(つき)て、抓破(かきやぶる)とひとしく、忽疼痛を発するあり、然しながら尋常(よのつね)の小瘡に比れば、四畔(ぐるり)の埃核(しこり)強し、紫色を帯、其邉(そのへん)麻(しび)れ、痛も常の小瘡と自異なり、其上悪寒、発熱、四肢沈重、心悸(むねわくつき)、頭疼(ずつう)、頭眩(めまい)等の証あり、此証種々の變態(へんたい)定りなし、疔の生する所も亦定なし、頭面耳鼻口目の邉并手足骨節の間、惣て肉薄き所生ずるものなり、急に理療せざれば、毒気内攻して死に至るなり 
【用法】蕺菜搗き爛し付けてよし、痛み甚だしきに最もよし、付けたる当分甚だ痛むとも取り去てべからず <上巻53丁>
広恵済急方の植物画像

  (原文)

  (訳文)
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関連情報新訂和漢薬
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 35-36.
C2) 生薬学概論, p 300.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) pp. 230, 311.
L3) 新訂 和漢薬
備考民間ではなまの葉も用いる.中国では「魚腥草」,「蕺菜」,日本では「十薬」,「重薬」,「どくだみ」などと称する.中国・四川省,ベトナムでは蔬菜として食する.
更新日2021/09/27