資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称山査子
正式名称山楂子, 山楂
日本語読みさんざし, Sanzashiさんざ, Sanza
現地読みShanzhazi, Shanzha
ラテン名Crataegi Fructus (JP), (CP)
英語名Crataegus Fruit (JP), Hawthorn Fruit (CP)
薬用部位分類植物性生薬
細分類果実
産地情報中華人民共和国, 河南省
野生・栽培別野生
入手先情報日本(ToS), 大阪府, ㈱栃本天海堂(試供品)
入手年月日2021/12/07
蒐集者小松かつ子
TMPW No31127

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
34.746611
113.62532799999997
産地情報
中華人民共和国,河南省
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937249
135.5022535
入手先情報
日本(ToS),大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名山楂子(山査子), Shanzhazi, Shanzha, Crataegi Fructus (JP18, CP2020), Crataegus Fruit (JP18), Hawthorn Fruit (CP2020)
生薬異名山楂肉
生薬画像
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原植物名Crataegus cuneata Siebold et Zuccarini1, Crataegus pinnatifida Bunge var. major N.E. Brown2, サンザシ1, オオミサンザシ2
原植物画像
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原植物科名Rosaceae, バラ科
薬用部位偽果
選品大粒で赤色を呈しているものが良いとされる(NI).
公定書局外(1989), 薬典(2020), 日局18
臨床応用消化,止瀉,駆瘀血薬として,消化不良,飲食積滞,腹痛,下痢,疝気,月経痛,産後の悪阻,高脂血症などに応用する.また,小児の腹中腫塊,発熱,ひきつけ,腹膜炎などにも用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類消食薬
薬効[性味] 酸、甘,徽温.
[帰経] 脾、胃、肝経.
[効能] 消食健胃,行気散瘀,化濁降脂.
[主治] 肉食積滞,胃脘脹満,瀉痢腹痛,瘀血経閉,産後瘀阻,心腹刺痛,胸痺心痛,疝気疼痛,高脂血症に用いる.
成分情報その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds
(*C1):
Tartaric acid

トリテルペノイド Triterpenoids
(*C1):
Ursolic acid

フェニルプロパノイド Phenylpropanoids
(*C1):
Chlorogenic acid

フラボンとフラボノール Flavones & Flavonols
(*C1):
Quercetin

タンニン Tannins
(*C2):
(-)-Epicatechin 3-O-gallate, (-)-Epicatechin, Gallic acid, Pyrogallol, 1-(3',4'-Dihydroxyphenyl)-3-(2",4"6"-trihydroxyphenyl)propan-2-ol, 1-(3'-Hydroxyphenyl)-3-(2",4",6"-trihydroxyphenyl)propan-2-ol, 5-(3',4'-Dihydroxyphenyl)gamma-valerolactone, 5-(3'-Hydroxyphenyl)gamma-valerolactone, 5-(3',4'-Dihydroxyphenyl)valeric acid, 5-(3'-Hydroxyphenyl)valeric acid, (3',4'-Dihydroxyphenyl)propionic acid, (3'-Hydroxyphenyl)propionic acid, 5-(3'-Methoxyphenyl)valeric acid, 2",3"-Dihydroxyphenoxyl 3-(3',4'-dihydroxyphenyl)propionate, (+)-Catechin, (-)-Epigallocatechin, (-)-Epigallocatechin gallate, 1-(3',4'-Dihydroxyphenyl)-3-(2",4",6"-trihydroxyphenyl)propan-2-ol, 1-(3'-Hydroxyphenyl)-3-(2",4",6"-trihydroxyphenyl)propan-2-ol

ペプチド Peptide
(*C1):
脂肪分解酵素 / lipolytic enzyme

青酸化合物 Cyanogenic compounds
(*C1):
Amygdalin

成分 構造式



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薬理作用胃液分泌促進.抗菌(赤痢菌).
DNA配列U06799, U16190
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症腹満, 腹痛, 下痢, 悪露の停滞, 月経痛, 産後瘀阻, 下腹痛, 麻疹, 細菌性下痢
方剤啓脾湯, 烏苓通気湯, 加減胃苓湯, 玉穂湯
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類
└ 6-4. 中魚介禽獣肉毒
: 魚介、禽獣類の肉、他諸毒にあたる
 └ 中諸魚毒: 諸々の魚毒に中(あた)りたる
【用法】山査子を刻、水に煎じ服す <下巻56丁>
 └ 中狗肉毒: 狗肉(いぬのにく)の毒に中(あたり)たる
【用法】急に杏仁一二合皮を去て、研りぶるし、水を入れ和匂(まぜ)て、滓を去て汁を服すべし、血片(こりたるち)下りて癒ゆ、或は山査子を加えて煎じ服す、亦よし、或は杏仁一味煎服してよし <下巻59丁>
関連情報新訂和漢薬
同類生薬セイヨウサンザシ葉及び花,山楂肉
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 196-197.
C2) Chem.Pharm.Bull.,45,888(1997).
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考- 中国ではサンザシの果実を「南山楂」,オオサンザシとオオミサンザシ等の果実を「北山楂」と称す.『日局』ではサンザシ及びオオミサンザシ,『薬典』ではオオミサンザシ及びオオサンザシが規定される.なお,オオサンザシ C. pinnatifida には多くの栽培品種(食用)がある.
- ヨーロッパではセイヨウサンザシ[C. monogyna Jacq., C. laevigata (Poiret) DC.: 日本では両者を区別せず,セイヨウサンザシと呼ぶ]の葉及び花の主としてエキスを強心,降圧,強壮薬として,冠状動脈疾患,動脈硬化症,老人疾患などに応用する.セイヨウサンザシの果実も同様に用いる.
更新日2022/10/25