資料館生薬データベース

※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
生薬名

入手時名称忍冬藤
正式名称忍冬
日本語読みにんどう, Nindō
現地読みRendongteng
ラテン名Lonicerae Folium cum Caulis (JP), Lonicerae Japonicae Caulis (CP)
英語名Lonicera Leaf and Stem (JP), Honeysuckle Stem (CP)
原植物名Lonicera japonica Thunb., スイカズラ
原植物科名Caprifoliaceae, スイカズラ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類
入手先情報台湾, 春元行
入手年月日1966/10/04
TMPW No3790

学術情報データベース

一般生薬名忍冬, Rendong, Lonicerae Folium cum Caulis (JP18), Lonicerae Japonicae Caulis (CP2020), Lonicera Leaf and Stem (JP18), Japanese Honeysuckle Flower (CP2020)
生薬異名忍冬藤, 金銀藤, 銀花藤
生薬画像
More
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
原植物名Lonicera japonica Thunberg, スイカズラ
原植物画像
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
原植物科名Caprifoliaceae, スイカズラ科
薬用部位茎もしくは葉のついた茎
選品色の青々とした,新しいものが良いとされる(NI).江蘇省産「銀花藤」が品質最高(TN).
公定書局外(1989), 日局18, 薬典(2020)
臨床応用解熱,解毒,利尿,消炎薬として,腫物,痔,淋疾,小便不利,きのこの中毒などに,民間的に応用する.腫物や痔には濃煎液を外用してもよい.その他筋骨疼痛にも用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類清熱解毒薬
薬効[性味] 甘,寒.
[帰経] 肺、胃経.
[効能] 清熱解毒,疏風通絡.
[主治] 温病発熱,熱毒血痢,癰腫瘡瘍,風湿熱痺,関節紅腫熱痛に用いる.
成分情報フラボンとフラボノール Flavones & Flavonols
(*C1):
Lonicerin (= Luteolinrhamnoglucoside)

タンニン Tannins
(*C1):
タンニン

薬理作用血糖上昇.
DNA配列AF207727,AF207728,AF207729,AF207730,AF207731,AF207732,AF207733,AF207734
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症皮膚化膿症, 咽喉の腫脹疼痛, 下痢, 血便, 発熱, 発疹, 悪寒, 関節の腫脹・疼痛
方剤治頭瘡一方, 香川解毒剤, 紫根牡蠣湯, 活血解毒湯, 小解毒湯
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

<1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類
└ 1-12. 脚気衝心
: 脚気の毒が脚より腹に入り胸元へ衝き上げる状態
【疾患注釈】凡(おおよそ)此証最初に脚膝弱、或は頑麻(しびれ)、或はだるく痛、或は轉筋抅急(すじひきつめ)、或は踵跟(きびす)足心(あしのうら)等隠隠(どこともなく)痛、或は脛脚(はぎすね)に肘腫(むくみ)ある等の証ありて、或は小腹(したばら)麻痺(しびれ)、卒(にわか)に嘔吐を発し上衝(つきあげ)強く、肩にて息をなし、喘息して白汗出、乍(たちまち)寒乍熱、煩悶(くるしみもがき)やまず、或は精神漸々に恍惚となり、或は譫語(たわごと)を発し、遂に無性となる、是脚気の衝心にて九死一生なり、急に理法を施すべし 又其初憎寒(さむけ)壮(つよく)、熱いで全く傷寒のごとくなる有見誤るべからず 衝心の節に至りて、病発に右の如く脚に疾(やまい)ある事を知ざれば、理療に違ひあり、病人も心付ず別の事と思ひ、告語(つげいた)らず、事を誤ることあり よくよく心を用て問べし
【用法】枇杷葉又は蜜柑の葉、水にて煎じ用ゆ、又牛蒡の根酒に浸し飲、又忍冬の葉或は花末となし酒にて飲べし <上巻62丁>

6. 諸物中毒: 諸毒にあたる類
└ 6-2. 中諸穀菜毒
: 穀類や野菜の毒にあたる
中菌蕈類毒: 菌蕈(きのこ)の類の毒にあたる
【用法】忍冬生草ならば、其侭啖(そのままくら)ひ、乾きたるは煎じ服すべし <下巻49丁>
広恵済急方の植物画像

   (原文)

   (訳文)
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
関連情報新訂和漢薬
同類生薬金銀花
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 172-173.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) pp. 240, 241, 314.
L3) 新訂 和漢薬
備考中国では一般に「金銀藤」と称し,葉のついた幼枝を「銀花藤」といい,古い茎だけのものを「忍冬藤」といっている.日本では一般に「忍冬」または「にんどう」の名で市販される.金銀花より清熱解毒の力は弱いが,去風活絡の効が強いとされる.日本では民間薬として多く用いられる.
更新日2021/09/27