資料館生薬データベース
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学術情報データベース
一般生薬名 | 扁豆, Biandou, Dolichi Semen (JP18), Lablab Semen Album (CP2020), Dolichos Seed (JP18), White Hyacinth Bean (CP2020) | |||||
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生薬異名 | 白扁豆 (Baibiandou) | |||||
生薬画像 |
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原植物名 | Dolichos lablab Linn. (= Lablab purpureus (L.) Sweet), フジマメ | |||||
原植物科名 | Leguminosae, マメ科 | |||||
薬用部位 | 成熟種子 | |||||
公定書 | 局外(1989), 日局18, 薬典(2020) | |||||
臨床応用 | 健胃,解毒薬として,脾胃虚弱,泄瀉,嘔吐,帯下などに応用する.酒毒,フグ毒を解毒する. | |||||
医学体系 | 中国医学 | |||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 補気薬 | ||||
薬効 | [性味] 甘,微温. [帰経] 脾、胃経. [効能] 健脾化湿,和中消暑. [主治] 脾胃虚弱,食欲不振,大便溏瀉,白帯過多,暑湿吐瀉,胸悶腹脹に用いる. | |||||
成分情報 | 脂質 Lipids (*C1): 脂肪 / fat ビタミンA誘導体(レチノイド) Vitamin A derivatives (Retinoids) (*C1): ビタミンA様物質 / Vitamin A like substance ステロイド Steroids (*C2): 6-Deoxodolichosterone, Dolichosterone, Homodolicholide (*C3): Homodolichosterone (*C4): Dolicholide ペプチド Peptide (*C1): 蛋白質 / protein,Tyrosinase その他 Others (*C1): 炭水化物 / carbohydrate,Ca, P, Fe | |||||
成分 構造式 |
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薬理作用 | 肝臓壊死作用,血糖・血清コレステロール降下作用. | |||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます | |||||
適応症 | 腹満, 腹痛, 下痢, 泥状水様便, 食欲不振, 嘔吐, 帯下, 魚介類中毒, フグ中毒, 酒中毒 | |||||
方剤 | 参苓白朮散 | |||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類 └ 1-10. 霍乱: 驕(この)病乾湿の二つあり、湿霍乱は吐瀉(はきくだ)して腹痛甚しきなり、乾霍乱は吐もせず瀉(くだし)もせず惟(ただ)心腹纒続大(むねはらしぼるごとくいたみ)に苦悶(くるしむ)を言なり 何れも危急なる証にて種々の変化一條に載がたし、療法も亦変化あり └ 湿霍乱: 病発(びょうはつ)に頭痛痃痺(めまい)ある者あり、又頭痛痃痺なく初より先吐して後に瀉(くだす)者あり、先瀉して後に吐するあり、吐瀉の前より腹痛甚しきあり、吐瀉ありて後に腹痛甚しきあり、何れも腹中ひきしめ痛まざるはなし、扨吐して吐やまず、瀉して瀉やまず、或は吐瀉ともにやまず、湯も薬も口に入らず、或は口乾て水を飲んとし、或は悪寒甚しく、或は熱を発し、喘急(いきづかいせわ)しく手足共に厥冷(ひえあがり)戦掉(ふるえ)、軽きは両脚轉筋(すじひきつめ)重きは惣身(そうみの)轉筋(すじひきつめ)、冷汗出脣(くちびる)舌動かず漸々(ぜんぜん)に昏(つかれ)倦(むちゅうに)なるなり 【用法】扁豆、香薷、各一匁水に煎じ服すべし <上巻36丁> | |||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | |||||
同類生薬 | 扁豆衣,扁豆花 | |||||
参考文献 | JP18: 第18改正日本薬局方. CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 213-214. C2) Agric. Biol. Chem., 47, 1409, 2149 (1983). C3) Agric. Biol. Chem., 48, 2529 (1984). C4) Tetrahedron Lett., 23, 4965 (1982). L1) 官準 広恵済急方 L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) L3) 新訂 和漢薬 | |||||
備考 | 扁豆衣はフジマメの種皮で,扁豆と同様に用いる.扁豆花はフジマメの花で瀉痢,濃血,帯下などに用いる.フジマメ属(Lablab sp.)は フジマメ Lablab purpureus1種からなる.かつて,コウシュンフジマメ属(Dolichos sp.)に入れられていたが,最近は花柱の形態の違いにより別属に分けられている.『日本薬局方』,『中華人民共和国薬典』ともに旧の学名 Dolichos lablab を用いている. | |||||
更新日 | 2021/09/27 | |||||