資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称柴胡
正式名称柴胡
日本語読みさいこ, Saiko
現地読みChaihu
ラテン名Bupleuri Radix (JP), (CP)
英語名Bupleurum Root (JP), Chinese Thorowax Root (CP)
原植物名Bupleurum chinense DC., マンシュウミシマサイコ
原植物科名Umbelliferae, セリ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類
産地情報中華人民共和国, 湖北省
入手先情報日本, 大阪府, ㈱栃本天海堂
入手年月日1986/06/12
蒐集者御影雅幸
TMPW No4037

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
30.592849
114.30553899999995
産地情報
中華人民共和国,湖北省
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937378
135.50216509999996
入手先情報
日本,大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名柴胡, Chaihu, Bupleuri Radix (JP18), (CP2020), Bupleurum Root (JP18), Chinese Thorowax Root (CP2020)
生薬異名北柴胡,津柴胡,植柴胡
生薬画像
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原植物名Bupleurum falcatum Linn., ミシマサイコ
原植物画像
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原植物科名Umbelliferae, セリ科
薬用部位
選品根が大きく,潤いがあり,地上茎や葉の残片が少ないものが良品(TN).
公定書日局18,薬典(2020)
臨床応用解熱,解毒,鎮痛,消炎薬として,胸脇苦満(胸脇部の圧痛),寒熱の往来(マラリアなどの周期熱),黄疸,慢性肝炎,慢性腎炎,代謝障害などに応用する.漢方医学でいう少陽病の主薬である.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類辛涼解表薬
薬効[性味] 辛、苦,微寒.
[帰経] 肝、胆、肺経.
[効能] 疏散退熱,疏肝解郁.
[主治] 感冒発熱,寒熱往来,胸脇張痛,月経不調,子宮脱垂,脱虹に用いる.
成分情報脂肪酸 Fatty acids
(*C1):
Stearic acid, Oleic acid, Linolic acid, Linolenic acid

糖質 Sugar
(*C1):
Adonitol

トリテルペノイド Triterpenoids
(*C1):
Saikogenin E, Saikogenin F, Saikogenin G
B. falcatum (*C2,C3,C4):
Prosaikogenin F, Prosaikogenin G, Prosaikogenin A, Prosaikogenin D, Saikogenin F, Saikogenin G, Saikogenin A, Saikogenin D, Saikogenin E

トリテルペン系サポニン Triterpenoid saponins
(*C1):
Saikosaponin a, Saikosaponin b, Saikosaponin c, Saikosaponin d, Saikosaponin e, Saikosaponin f
B. falcatum (*C2,C3,C4):
Saikosaponin a, Saikosaponin d, Saikosaponin b1, Saikosaponin b2, Saikosaponin c

ステロール Sterols
(*C1):
α-Spinasterol, Stigmasterol, ⊿7-Stigmastenol, ⊿22-Stigmastenol

成分 構造式




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薬理作用粗サポニン分画:中枢抑制,鎮痛,鎮咳,解熱,抗炎症,ストレス性潰瘍抑制,利尿.Saikogenin A:中枢抑制,鎮痛,鎮咳,解熱,抗炎症.メタノール可溶・水可溶分画:鎮痛,抗潰瘍.Saikogenin A,D:抗炎症,肝蛋白合成促進,肝グリコーゲン量増加,コレステロール・トリグリセロール・リン脂質濃度上昇抑制.
DNA配列AF077877, AJ131344, U50224, U58552, D63489; 伝統医薬データベース.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症肝硬変, 発熱, 往来寒熱, 口が苦い, 憂欝, いらいら, 胸脇が張って痛む, 月経不順, 慢性下痢, 脱肛下血, 子宮下垂
方剤医王湯, 益気養栄湯, 延年半夏湯, 黄耆別甲湯, 黄連解毒湯[回春], 乙字湯, 解労散, 加減小柴胡湯, 加味帰脾湯, 加味逍遥散, 加味逍遥散合四物湯, 緩痃湯, 橘皮半夏湯, 九味柴胡湯, 九味半夏湯, 荊芥連翹湯[一貫堂], 荊芥連翹湯[回春], 柴葛解肌湯, 柴陥湯, 柴胡加芒硝湯, 柴胡加龍骨牡蠣湯, 柴胡去半夏加栝楼湯, 柴胡桂枝湯, 柴胡桂枝乾姜湯, 柴胡厚朴湯, 柴胡四物湯, 柴胡清肝散, 柴胡疎肝湯, 柴胡別甲湯, 柴胡養栄湯, 柴芍六君子湯, 柴朴湯, 柴苓湯, 滋陰至宝湯, 四逆散, 滋腎通耳湯, 紫蘇子湯, 十味敗毒湯, 春林赫石脂湯, 小柴胡湯, 小柴胡湯加黄連茯苓, 小柴胡湯加桔梗石膏, 小柴胡合半夏厚朴湯, 逍遥散, 升陽散火湯, 除湿補気湯, 助陽和血湯, 秦艽別甲湯, 秦艽防風湯, 腎疸湯, 神秘湯, 清熱補血湯, 大柴胡湯, 竹茹温胆湯, 知母茯苓湯, 頓嗽湯, 人参散, 人参養栄湯 [聖済], 敗毒湯, 貝母湯, 八味逍遥散, 補中益気湯, 養肺湯, 抑肝散, 抑肝散加陳皮半夏湯 [浅井南溟], 抑肝散加陳皮半夏湯 [本朝経験], 羚羊角飲
同類生薬銀柴胡
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1)和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 121-124.
C2)J.Trad.Med.,14,34(1997).
C3)Biol.Pharm.Bull.,20,1274(1997).
C4)Biol.Pharm.Bull.,21,588(1998).
備考『中華人民共和国薬典』(2020) では中国産柴胡として,Bupleurum chinense DC. (マンシュウミシマサイコ) 及び B. scorzonerifolium Willd. (ホソバミシマサイコ) の乾燥した根が規定され,前者を「北柴胡」,「津柴胡」, 後者を「南柴胡」,「紅柴胡」と称する.
『日本薬局方』(14局第1追補) では中国産の B. chinense 及び B. scorzonerifoliumB. falcatum の地域変異で,同一種であるとする説を採用し,B. falcatum の根であると規定している。
更新日2022/11/02