資料館生薬データベース
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。
首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937378
135.50216509999996
入手先情報
日本,大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 仙鶴草, Xianhecao, Agrimoniae Herba (CP2020), Hairyveine Agrimonia Herb (CP2020) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
生薬画像 |
| |||||
原植物名 | Agrimonia pilosa Ledebour (= Agrimonia pilosa Ledebour var. japonica (Miquel) Nakai.; Agrimonia japonica (Miquel) Koidzumi), キンミズヒキ | |||||
原植物科名 | Rosaceae, バラ科 | |||||
薬用部位 | 全草 | |||||
公定書 | 薬典(2020) | |||||
臨床応用 | 止血,止瀉,消炎,強壮薬として,吐血,衂血,便血,尿血,崩漏帯下,赤白痢疾など諸出血症状に応用する. | |||||
医学体系 | 中国医学 | |||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 止血薬 | ||||
薬効 | [性味] 苦、渋,平. [帰経] 心、肝経. [効能] 収斂止血,截瘧,止痢,解毒,補虚. [主治] 喀血,吐血,崩漏下血,瘧疾,血痢,癰腫瘡毒,陰痒帯下,脱力労傷に用いる. | |||||
成分情報 | フラボンとフラボノール Flavones & Flavonols (*C1): Luteolin-7-beta-glucoside, Apigenin-7-beta-glucoside(以上茎,葉/ stem, leaf) タンニン Tannins (*C1): Pyrocatechol, Pyrogallic acid(以上根,全草/ root, whole plant) その他の芳香族化合物 Other aromatic compounds (*C1): Agrimonol (= Agrimonine), Agrimonolide(以上根,全草/ root, whole plant) その他 Others (*C1): ステロ-ル類/ sterols,サポニン/ saponins,有機酸/ organic acids(以上根,全草/ root, whole plant) | |||||
成分 構造式 |
※画像をクリックすると、拡大して表示されます。 | |||||
薬理作用 | 仙鶴草の浸剤は血液凝固促進作用があり,蛙腿の灌流実験では周囲血管収縮作用がある.マウスに agrimonol を静脈注射すると出血時間を45%短縮する.家兎に対しては血液凝固時間を大幅に短縮し,血小板数を増加する.イヌの大腿動脈の出血実験では,局部に仙鶴草の粉末を応用し,圧迫を加えると,一定の止血効果がある.しかしこれらの実験に対しては反対の報告もある.Agrimonol を11名の血友病患者に投与し,3例に対して血漿,血液凝固活性酵素の生成に比較的良好な効果がみられた.仙鶴草のアルコール浸出物は麻酔動物に対して血圧上昇作用があるが,これは周囲血管収縮によるものであろう.水エタノール抽出物は家兎の血圧を降下せしめ,家兎耳殼および蛙後肢の血管灌流実験では,低濃度で収縮,高濃度で拡張作用があり,蛙の摘出心臓を抑制する.Agrimonol は家兎の摘出心臓に対して1:100000~1:5000濃度でその収縮幅を増加し,増加程度は濃度と比例する.仙鶴草の水および水・アルコール抽出物は,カラシ油およびブドウ球菌による家兎結膜炎に対し抗炎症作用がある.この消炎効果はタンニン成分 phlobaphene の収斂作用によるものと思われる.その他抗菌,抗寄生虫作用も報告されている.近年ヒト子宮頸ガン組織由来のJJC-26培養細胞を用いて生体外実験を行い,仙鶴草の熱時水抽出エキス500γ/mlを培養ガン細胞と正常細胞に与え比較したところ,ガン細胞は100%増殖抑制,正常細胞は2倍に増殖するという興味ある実験データが報告されている. | |||||
DNA配列 | AB012001 | |||||
適応症 | 吐血, 鼻血, 血便, 帯下, 出血, 赤痢 | |||||
方剤 | 通常, 方剤としない | |||||
参考文献 | CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1)和漢薬百科図鑑 Vol. Ⅱ, pp 62-64. | |||||
更新日 | 2023/09/25 | |||||