資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称浙貝母
正式名称浙貝母
日本語読みせつばいも, Setsubaimo
現地読みZhebeimu
ラテン名Fritillariae Bulbus (JP), Fritillariae Thunbergii Bulbus (CP)
英語名Fritillary Bulb (JP), Thunberg Fritillary Bulb (CP)
原植物名Fritillaria thunbergii Miq. (= Fritillaria verticillata Willd. var. thunbergii Baker), アミガサユリ
原植物科名Liliaceae, ユリ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類鱗茎(球茎)
入手先情報中華人民共和国, 四川省成都, 成都市荷花池市場
入手年月日1986/06/14
TMPW No4598

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
30.572815
104.06680099999994
入手先情報
中華人民共和国,四川省成都
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名貝母, Beimu, Fritillariae Bulbus (JP18), Fritillariae Thunbergii Bulbus (CP2020), Fritillaria Bulb (JP18), Thunberg Fritillary Bulb (CP2020)
生薬異名大和貝母, 浙貝母, 浙貝, 大貝, 珠貝, 浙貝片
生薬画像
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原植物名Fritillaria verticillata Willdenow var. thunbergii Baker (= Fritillaria thunbergii Miquel), アミガサユリ
原植物画像
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原植物科名Liliaceae, ユリ科
薬用部位鱗茎
選品外面が白く,裏面が黄褐色の小さなものが良いとされる(NI).
公定書局外(1989), 日局18, 薬典(2020)
臨床応用鎮咳,去痰,排膿薬として,煩熱,喉痺,目眩,咳嗽,口渇などに応用する.浙貝は清熱,散結の力が川貝より強く,熱感があり痰のとれにくい咳嗽には浙貝を用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類化痰薬
薬効[性味] 苦,寒.
[帰経] 肺、心経.
[効能] 清熱化痰止咳,解毒散結消癰.
[主治] 風熱咳嗽,痰火咳嗽,肺癰,乳癰,瘰癧,瘡毒に用いる.
成分情報ステロイドアルカロイド Steroidal alkaloids
F. thunbergii (*C1):
Fritilline, Fritillarine, Verticine (= Peimine), Verticilline, Apoverticine, Peiminoside, Peimisine, Peimiphine, Peimidine, Peimitidine
F. verticillata (*C1,C2):
Fritilline A, Fritilline B, Peimisine, Verticilline, Verticine (= Peimine), Peiminoside, Verticinone (= Fritillarine = Peiminine), Isoverticine
F. roylei (*C1):
Peimidine, Peimiphine, Peimitidine, Peimisine, Verticine (= Peimine)

成分 構造式

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薬理作用血圧降下(peimine,peiminoside).
DNA配列AF199457; 伝統医薬データベース.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症咳嗽, 咽痛, 少痰, 喀痰, 頚部リンパ節腫, 胸痛, 胸が苦しい, 肺化膿症, 皮下結節, 皮膚化膿症
方剤葦茎合四順湯, 益気養栄湯, 桔梗白散, 滋陰至宝湯, 紫苑散, 四順湯, 清肺湯, 当帰貝母苦参丸, 当帰養血湯, 人参養栄湯 [聖済], 貝母湯, 肺癰湯, 百合固金湯, 養肺湯
同類生薬湖北貝母,川貝母,平貝母,伊貝母
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 71-73.
C2) CA, 54, 22695 (1960).
備考貝母は種類が多く,主なものには次のものがある.
- 浙貝母 (浙貝) : Fritillaria thunbergii Miq.
- 湖北貝母:F. hupehensis Hsiao et K.C. Hsia
- 川貝母 (川貝) : F. cirrhosa D.Don, F. unibracteata Hsiao et K.C.Hsia, F. przewalskii Maxim.
- 炉貝:F. delavayi Franch.
- 伊貝母 (伊貝) : F. pallidiflora Schrenk, F. walujewii Regel
- 平貝母 (平貝) : F. ussuriensis Maxim.
これらは,『中華人民共和国薬典』にそれぞれ別の条項で収載される(炉貝は川貝母に含まれる).貝母は化痰薬とされるが大きく,浙貝母,湖北貝母のグループと川貝母,炉貝,伊貝,平貝のグループに分けられ,前者は咳嗽の他,瘰癧や癰腫瘡毒にも応用され,後者は陰虚や肺熱の咳嗽に応用される.
日本産貝母は浙貝母と同じアミガサユリ(バイモ)の鱗茎で奈良県で栽培され,「大和貝母」とも称される.烏頭類生薬といっしょに用いてはならない.
更新日2021/09/27