資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称莪じゅつ
正式名称莪朮
日本語読みがじゅつ, Gajutsu
現地読みEzhu
ラテン名Curcumae Rhizoma (JP), (CP)
英語名Curcuma Rhizome (JP), Zedoary Rhizome (CP)
原植物名Curcuma phaeocaulis Val.
原植物科名Zingiberaceae, ショウガ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類根茎
蒐集者難波恒雄
TMPW No460

学術情報データベース

一般生薬名莪朮, Ezhu, Curcumae Rhizoma (JP18), (CP2020), Curcuma Rhizome (JP18), Zedoray Rhizome (CP2020)
生薬異名蓬莪朮, 文朮, 桂莪朮, 毛莪朮, 温莪朮
生薬画像
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原植物名Curcuma zedoaria Roscoe1, Curcuma wenyujin Y.H. Chen et C.Ling2, Curcuma phaeocaulis Valeton2, Curcuma kwangsiensis S.G.Lee et C.F.Liang2, 日本産: ガジュツ1, 中国産2
原植物画像
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原植物科名Zingiberaceae, ショウガ科
薬用部位根茎
選品大きくてよく肥え,内部がよくしまった,新しいものが良いとされる(NI).
公定書日局18,薬典(2020)
臨床応用芳香性健胃,興奮,駆風,鎮痛,通経薬として,消化不良,疝痛,経閉などに応用する.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類活血去瘀薬
薬効[性味] 辛、苦,温.
[帰経] 肝、脾経.
[効能] 行気破血,消積止痛.
[主治] 癥瘕痞塊,瘀血経閉,胸痺心痛,食積脹痛に用いる.
成分情報モノテルペノイド Monoterpenoids
(*C1):
1,8-Cineole, 1,4-Cineole, alpha-Pinene, d-Camphene
(*C2):
d-Camphor, d-Borneol

セスキテルペノイド Sesquiterpenoids
(*C1):
Zingiberene, Furanodiene, Curdione, Isofuranogermacrene, Isocurzerene, Dehydrocurdione, Curzerenone, Zederone, Curcolone, Curcumol, Curcumenol, Procurcumenol, Curcumadiol, Germacrone, Furanogermenone, (4S,5S)-(+)-Germacrone 4,5-epoxide, Zedoarol, 13-Hydroxygermacrone, Curzeone, Curcumenone

成分 構造式





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薬理作用血管弛緩作用(*E1)、抗炎症作用(*E2)
DNA配列AB047720, AB047735, AB047726, AB047727, AB047734, AB047743, AB047717, AB047744; (*G1-G3); 伝統医薬データベース.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます  訳文画像を表示
適応症腹腔内腫瘤, 無月経, 月経痛, 産後瘀阻, 打撲外傷による腫脹・疼痛, 腹痛, 腹満, 悪心, 嘔吐, 癌
方剤希有処方に配合
同類生薬鬱金,黄絲郁金,緑絲郁金,温郁金,桂郁金,姜黄,片姜黄,ハルウコン
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1)和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 137-139.
C2)生薬学概論, p 323.
S1)Biol.Pharm.Bull.,24: 1389-1394(2001).
S2)Biol.Pharm.Bull.,25: 1593-1599(2002).
E1)Biol.Pharm.Bull.,26: 1135-1143(2003).
S3)Biol.Pharm.Bull.,27: 144-146(2004).
E2)Evidence-based Complementary and Alternative Medicine (eCAM),3: 255-260(2006).
備考中国医学ではCurcuma属植物の地下部を根茎と塊根とに分け,異なる名称が付けられる.C. phaeocaulis Val.の根茎は「蓬莪朮」(莪朮,文朮),塊根は「緑絲郁金」,C. kwangsiensis S.G. Lee et C.F.Liangの根茎は「広西莪朮」(桂莪朮,毛莪朮),塊根は「桂郁金」,C. wenyujin Y. H. Chen et C. Lingの根茎は丸ごとのものを「温莪朮」,縦切片としたものを「片姜黄」,塊根を「温郁金」と称する.各種の主産地はそれぞれ四川省,広西壮族自治区及び浙江省.『中華人民共和国薬典』に収載される「莪朮」はこれら3種の根茎である.一方日本国内では,鹿児島県や沖縄県を中心に「莪朮」を栽培しており,多くが直接家庭薬原料にされる.学名は『日本薬局方』によればC. zedoaria Roscoeとされる.莪朮の学名は複雑である.中国では「蓬莪朮」の学名として,C. zedoaria Roscoe,C. caesia Roxburgh或いは C. aeruginosa Roxburghが充てられてきたが,根茎の色,苞片の色等からこれらの学名が適切でないことがわかり,1989年にC. phaeocaulis Val.と改められた.日本では生薬として中国産莪朮を使用することが多く,その原植物により品質が左右される.
更新日2023/12/15