資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称蟾蜍
正式名称蟾蜍
日本語読みせんそ, Senso
現地読みChansu
ラテン名Bufonis Crustum (JP), Bufonis Venenum (CP)
英語名Toad Cake (JP), Toad Venom (CP)
原植物名Bufo bufo gargarizans Cantor1, Bufo bufomelanosticus Schneider, シナヒキガエル1、ヘリグロヒキガエル
原植物科名Bufonidae, ヒキガエル科
薬用部位分類動物性生薬
細分類毒腺分泌物
入手先情報大韓民国(韓国), ソウル市, 誠保堂漢薬房
入手年月日1982/07/30
蒐集者難波恒雄
TMPW No5640

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
37.566535
126.97796919999996
入手先情報
大韓民国(韓国),ソウル市
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名蟾酥, Chansu, Bufonis Crustum (JP18), Bufonis Venenum (CP2020), Toad Cake (JP18), Toad Venom (CP2020)
原植物名Bufo bufo gargarizans Cantor1, Bufo melanosticus Schneider, アジアヒキガエル1
原植物画像
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原植物科名Bufonidae, ヒキガエル科
薬用部位耳腺の分泌物
選品東酥は円盤状,棋子酥(杜酥)は小円盤状.やや光沢のある黒褐色をし,デンプン等の混入のない物が良い(TN).
公定書日局18,薬典(2020)
臨床応用強心,鎮痛,解毒薬として,小児の疳の虫,胃痛,下痢,黄疸,心臓疾患,腸内寄生虫病などに応用される.また外用薬として結膜炎などの眼病,痔疾,腫痛に用いられる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類外用薬
薬効[性味] 辛,温;有毒.
[帰経] 心経.
[効能] 解毒,止痛,開竅醒神.
[主治] 癰疽疔瘡,咽喉腫痛,中暑神昏,腹痛吐瀉,中暑神昏,痧脹腹痛吐瀉に用いる.
成分情報その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds
(*C1):
Suberic acid

ステロール Sterols
(*C1):
Cholesterol, 7alpha-Hydroxycholesterol, 7beta-Hydroxycholesterol, Ergosterol, Campesterol, beta-Sitosterol

ガマ毒 Toad poison
Cardiac Steroids:
(*C1):
Bufalin, Cinobufotalin, Resibufogenin, Cinobufagin, Gamabufotalin, Telocinobufagin, Hellebrigenin, Arenobufagin, psi-Bufarenogin, Cinobufaginol, Marinobufagin, Resibufagin, Bufadienolides, Cardenolides, Gamabufotoxin, Vulgarobufotoxin, Alvarobufotoxin, Arenobufotoxin, Cinobufotoxin, Fowlerobufotoxin, Marinobufotoxin, Regularobufotoxin, Viridobufotoxin

アミノ酸 Amino acids
(*C1):
Arginine

インドール系アルカロイド Indole alkaloids
(*C1):
Bufotenine, Bufotenidine, Serotonin, Bufothionine, Dehydrobufotenine

その他の含窒素化合物 Other nitrogen containing compounds
(*C1):
Adrenaline

成分 構造式






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薬理作用心筋収縮促進,呼吸興奮,局所麻酔(強心性ステロイド).ニコチン様作用(bufotenidine).幻覚(bufotenine).血管透過性抑制(水エキス).
DNA配列AF160785, U52796
適応症皮膚化膿症, 咽喉の腫脹疼痛, 意識障害, 嘔吐, 下痢, 腹痛
方剤六神丸
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

2. 卒暴諸証: 突然発症する病
└ 2-3. 歯衂舌衂
: 歯より血出るなり、舌より血出るなり
 └ 歯衂: 齒縫齦(はのすき はぐき)との間より血出るなり
又は、齒を抜き血出て不止 おおよそ人口より血出て、吐血か齒衂か分ち難は、涼水(ひやみず)に漱(くちすすぐ)べし、血頃(しばしの間)止むは齒衂也、止ざるは吐血也 
【用法】蟾酥末にして、紙撚(こより)の端に少許(すこしばかり)を傳(つけ)て血出る処を見定め、按付(おしつく)べし、立(たちどころに)止む、蟾酥は咽に入るべからず <中巻21丁>
関連情報新訂和漢薬
参考文献(JP18): 第18改正日本薬局方.
(CP2020): 中華人民共和国薬典 (2020年版).
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 266-270.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考ヒキガエルの毒液は,古くから「ガマの油」として有名であった.蟾酥は毒物指定されており,強心および局所麻酔作用はbufalinが最強である.六神丸,救心,奇応丸などの五疳,強心薬の製造原料とされる.
更新日2024/04/03