資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称Camomille
正式名称ローマカミツレ
日本語読みろーまかみつれ, Rōmakamitsure
現地読みRoman Chamomile
ラテン名Chamomillae Romanae Flos
英語名Roman Chamomile
別名ローマンカモミール
原植物名Anthemis nobilis L.
原植物科名Compositae, キク科
薬用部位分類植物性生薬
細分類
入手先情報フランス共和国, Laruelle-Verdier
入手年月日1986/07/22
蒐集者その他
TMPW No6523

学術情報データベース

一般生薬名カミツレ, Camitsure, Chamomillae Flos (Non-JPS2022), German Chamomile Flower (Non-JPS2022)
生薬異名カミツレ花, カモミールジャーマン, ジャーマンカモミール
生薬画像
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原植物名Matricaria chamomilla Linn., カミツレ
原植物画像
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原植物科名Compositae, キク科
薬用部位頭状花
公定書局外(2022)
臨床応用発汗,駆風,消炎,鎮痙薬として,風冒,頭痛,下痢などに応用する.また芳香性苦味健胃薬として食欲不振に用いる.浴湯料としてリウマチに応用する.
医学体系ヨーロッパの療法
成分情報単糖類 Monosaccharides
(*C1):
Inositol

セスキテルペノイド Sesquiterpenoids
(*C1,C2):
l-alpha-Bisabolol, l-alpha-bisabolol oxide A, alpha-Farnesene, Matricin, Chamazulene, Matricarin, Chamomilla ester

トリテルペノイド Triterpenoids
(*C1):
Taraxasterol

フラボノイド Flavonoids
(*C1,C2):
Apigenin, Quercetin, Patulitrin, 5,4'-Dihydroxy-3,6,7,3'-Tetramethoxy-flavone, Luteolin, Patuletin, Chrysoeriol, Isorhamnetin, Apigenin 7-(6-O-acetyl)glucoside, Apigenin 7-glucoside.

クマリン類 Coumarins
(*C1):
Herniarin, Umbelliferone, Esculetin

その他の芳香族誘導体 Other aromatic derivatives
(*C2):
Anisic acid, Vanilic acid, Syringic acid, Caffeic acid

成分 構造式


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薬理作用抗炎症作用(chamazulene),抗痙攣作用 (herniarin).
DNA配列AJ296412, AJ296447, AJ009324, U82046, U82047
適応症感冒, 頭痛, 下痢, 食欲不振, リウマチ
方剤通常, 方剤としない
同類生薬ローマカミツレ(Chamomillae Romanae Flos, Roman Chamomile)
参考文献Non-JPS2022: 日本薬局方外生薬規格2022.
C1)生薬学概論, p 220.
C2)生薬学, pp 263-264.
備考ヨーロッパで一番にあげられるハーブが「カモミール」.一年草のジャーマンカモミール(カミツレ)と多年草の ローマンカモミール(ローマカミツレ)Anthemis-nobilis L. の2種類がある.Chamomileはギリシア語の地上を表わす「Khamai」とリンゴを表わす「Melon」からきており,花の香りにリンゴの風味があることに由来する.この芳香はジャーマンとローマンで多少異なる.ジャーマンカモミールの頭状花はヨーロッパ大陸,特にドイツでよく使われ,その浸剤には穏やかな鎮静作用があって,気分のいらだちや不眠症に効果があるとされる.また,冷え性の人の保温や風邪の初期の発汗解熱,咽喉痛にも用いられる.ローマンカモミールは真正のカモミールであるとされ,イギリスのカモミールと言えばこちらを指す.ジャーマンカモミールと成分もよく似ており,同様の薬効がある.
更新日2022/07/19