民族薬物データベース

資料館生薬データベース

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生薬名	入手時名称	木果
	正式名称	木瓜
	日本語読み	もっか, Mokka
	現地読み	Mokkwa
	ラテン名	Chaenomelis Fructus (Non-JPS), (CP)
	英語名	Chaenomeles Fruit (Non-JPS), Common Floweringqince Fruit (CP)
原植物名		Chaenomeles sinensis Koehne, カリン
原植物科名		Rosaceae, バラ科
薬用部位	分類	植物性生薬
薬用部位	細分類	成熟果実
産地情報		大韓民国（韓国）
TMPW No		1478

学術情報データベース

一般生薬名

木瓜, Mugua, Chaenomelis Fructus (Non-JPS2022, CP2020), Chaenomeles Fruit (Non-JPS2022), Common Floweringqince Fruit (CP2020)

生薬画像

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原植物名

Chaenomeles sinensis Koehne¹ or Chaenomeles speciosa Nakai², カリン¹, ボケ²

原植物画像

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原植物科名

Rosaceae, バラ科

薬用部位

成熟果実

選品

外面が赤褐色，内面が淡褐色で，大きくて虫穴のないものが良いとされる(NI)．

公定書

局外(2022), 薬典(2020)

臨床応用

鎮咳，鎮痛，利水薬として，脚気の浮腫，激しい嘔吐や下痢を伴う下腿腓腹筋痙攣，下肢の筋無力，腰膝の運動麻痺，関節痛，久咳などに応用する．
カリンの実は民間的に砂糖漬けにして咳止めに用いる．

医学体系

中国医学

伝統医学的薬効

分類

止咳平喘薬

薬効

[性味] 酸，温．
[帰経] 肝、脾経．
[効能] 舒筋活絡，和胃化湿．
[主治] 湿痺拘攣，腰膝関節酸重疼痛，暑湿吐瀉，轉筋攣痛，脚気水腫に用いる．

成分情報

その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds
(*C1):
Malic acid

その他 Others
(*C1):
サポニン/saponin, タンニン/tannin

DNA配列

AF186530, U16201

証類本草（中国古典）

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適応症

筋肉の痙攣、疼痛, 関節の腫脹・疼痛, 脚気水腫, 下肢無力, 咳, 嘔吐, 下痢

方剤

加減胃苓湯, 鶏鳴散 [時方歌括], 鶏鳴散加茯苓, 四物湯脚気加減, 舒筋立安散, 唐侍中一方, 導水茯苓湯, 補腎湯, 木通散

広恵済急方（日本古典）　

Tips！

＜唐木瓜＞
<1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類
└　1-12. 脚気衝心: 脚気の毒が脚より腹に入り胸元へ衝き上げる状態
【疾患注釈】凡（おおよそ）此証最初に脚膝弱、或は頑麻（しびれ）、或はだるく痛、或は轉筋抅急（すじひきつめ）、或は踵跟（きびす）足心（あしのうら）等隠隠（どこともなく）痛、或は脛脚（はぎすね）に肘腫（むくみ）ある等の証ありて、或は小腹（したばら）麻痺（しびれ）、卒（にわか）に嘔吐を発し上衝（つきあげ）強く、肩にて息をなし、喘息して白汗出、乍（たちまち）寒乍熱、煩悶（くるしみもがき）やまず、或は精神漸々に恍惚となり、或は譫語（たわごと）を発し、遂に無性となる、是脚気の衝心にて九死一生なり、急に理法を施すべし　又其初憎寒（さむけ）壮（つよく）、熱いで全く傷寒のごとくなる有見誤るべからず　衝心の節に至りて、病発に右の如く脚に疾（やまい）ある事を知ざれば、理療に違ひあり、病人も心付ず別の事と思ひ、告語（つげいた）らず、事を誤ることあり　よくよく心を用て問べし
【用法】呉茱萸一匁、木瓜一匁（唐木瓜を用ゆべし）水にて煎じ服すべし、犀角屑五六分呉茱萸と木瓜の煎薬の内へ入、攪（かきまぜ）飲最よし　＜上巻61丁＞

1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類
└ 1-13. 積気暈倒: 胸腹の激痛により目をまわす
　└ 疝気衝逆（せんきつきあぐる）: 素より陰嚢腫痛事有か又腰少腹（したはら）など拘急（ひきはる）ものこの証あり、又左もなくして忽然（たちまち）起る者あり、其証少腹より胸膈（むなさき）まで衝上（つきあげ）引疼（ひきいたみ）て、前の積気（しゃくき）と同証を見（あらわ）すなり
【用法】唐木瓜の末、酒にて服す　＜上巻69丁＞