資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称石連子
正式名称石蓮子
日本語読みせきれんし, Sekirenshi
現地読みShilianzi
ラテン名Nelumbinis Fructus
英語名Lotus Fruit
原植物名Nelumbo nucifera Gaertner, ハス
原植物科名Nymphaeaceae, スイレン科
薬用部位分類植物性生薬
細分類成熟果実
入手先情報中華人民共和国, 内蒙古自治区呼和浩特, 内蒙古自治区蒙葯采購供応站
入手年月日1994/07/25
蒐集者難波恒雄, 他
TMPW No15181

首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。  
産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
40.842356
111.74999500000001
入手先情報
中華人民共和国,内蒙古自治区呼和浩特
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png

学術情報データベース

一般生薬名石蓮子, Shilianzi, Nelumbinis Fructus, Lotus Fruit
生薬異名蓮実
生薬画像
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原植物名Nelumbo nucifera Gaertner, ハス
原植物画像
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原植物科名Nymphaeaceae, スイレン科
薬用部位成熟果実
選品中国では湖南省産が良質である.
公定書薬典(2015)
臨床応用下痢,嘔吐などのため食欲の全くない状態を治すのに用いる.一般には堅い殻を去って「蓮肉」として用いる.その際芯を去って用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類収渋薬
薬効[性味] 甘、渋,平.
[帰経] 脾、腎、心経.
[効能] 補脾止瀉,止帯,益腎渋精,養心安神.
[主治] 脾虚泄瀉,帯下,遺精,心悸失眠に用いる.
成分情報少糖類 Oligosaccharides
(*C1):
Raffinose(種子/seed)

多糖類 Polysaccharides
(*C1):
澱粉/starch(種子/seed)

アルカロイド Alkaloids
(*C1):
幼芽/plumule: Methylcorypalline, Lotusine chloride, Demethylcoclaurine, Isoliensinine, Liensinine, Neferine, N-Nornuciferine, O-Nornuciferine, (+)-Pronuciferine
花床/blossom end:d-(-)-N-Norarmepavine, Liriodenine, N-Nornuciferine, Nuciferine

その他 Others
(*C1):
種子の組成/seed composition:蛋白質/protein 16.6%, 脂肪/fat 2.0%, 炭水化物/carbohydrate 62.0%, Ca 0.089%, P 0.285%, Fe 0.0064%


成分 構造式




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薬理作用冠状血管拡張作用(methlcorypalline).子宮平滑筋弛緩作用(demethylcoclaurine).
DNA配列M77033, M82396, M82397, M82398, M82399, M82400, M82401, M82402
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症細菌性下痢, 慢性下痢, 嘔吐, 食欲不振
方剤希有処方に配合
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

<蓮房>
2. 卒暴諸証: 突然発症する病
└ 2-2. 衂血
: 鼻の孔(あな)より血出るなり
【疾患注釈】人卒に鼻孔中より血出て數升(すうしょう)に至る者あり、或は湧が如く出るあり、或は點滴(ほたほたと)出るあり、或は鮮血、或は敗絮(ふるわた)如くかたまりたるあり
【用法】蓮房を火に焼、末にして鼻孔の中へ管にて吹き込むべし <中巻15丁>
広恵済急方の植物画像

  (原文)

(訳文)
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関連情報新訂和漢薬
同類生薬蓮肉(蓮子),蓮子心,蓮房,蓮鬚,荷葉,藕節
参考文献C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 216-217.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) p. 367.
L3) 新訂 和漢薬
備考ハスは果実(生薬名 「石蓮子」、以下同様)や種子 「蓮肉」 以外にも,幼芽 「蓮子心」(成熟種子中の芯の部分にある),果托 「蓮房」,雄蕊 「蓮鬚」,葉 「荷葉」,根茎の節部 「藕節」 などが薬用に供される.これらの生薬は『中華人民共和国薬典』に別項で収載される.
- 蓮子心(Nelumbinis Embryo, Nelumbinis Plumula)は清心,解熱の効があり,また安神,止渇の作用があり,心煩,口渇,吐血,遺精などを治す.『薬典』では,「清心安神,交通心腎,渋精止血.熱入心包,神昏譫語,心腎不交,失眠遺精,血熱吐血に用いる.」とされる.
- 蓮房(Nelumbinis Receptaculum)は化瘀止血薬として,崩漏,血尿,痔瘡出血,産後の悪阻などに応用する.
- 藕節(Nelumbinis Rhizomatis Nodus)は止血,消瘀薬として,吐血,喀血,衂血(鼻血),血尿,崩漏に応用する.
その他の同類生薬については,別項参照.
- 現在中国市場の石蓮子には甜と苦の2種のものがあり,甜石蓮はハスの果実で正品であるが,苦石蓮はマメ科/Leguminosae の Caesalpinia minax Hce. の種子で,俗に「老鴉枕頭」と称し,雲南,広西省に産するもので代用になり得ない.
更新日2020/11/26