資料館生薬データベース

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生薬名

入手時名称小桃仁
正式名称桃仁
日本語読みとうにん, Tōnin
現地読みTaoren
ラテン名Persicae Semen (JP), (CP)
英語名Peach Kernel (JP), Peach Seed (CP)
原植物名Prunus persica Batsch1 or Prunus persica Batsch var. davidiana Maxim., モモ1
原植物科名Rosaceae, バラ科
薬用部位分類植物性生薬
細分類種子
入手先情報香港, 永大行
入手年月日1974/12/25
TMPW No1970

学術情報データベース

一般生薬名桃仁, Taoren, Persicae Semen (JP18, CP2020), Peach Kernel (JP18), Peach Seed (CP2020)
生薬異名小桃仁, 大扁桃仁, 大桃仁
生薬画像
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原植物名Prunus persica Batsch1, Prunus persica Batsch var. davidiana Maximowicz2 (= P. davidiana (Carr.) Franch.), モモ1, ノモモ2
原植物画像
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原植物科名Rosaceae, バラ科
薬用部位成熟した種子
選品よく肥大し,外皮が褐色,内部が白色を呈するものが良い.一般に外皮を除いたものを良品とする(TN).
公定書日局18,薬典(2020)
臨床応用消炎性駆瘀血薬として,下腹部の満痛,腹部の血液の停滞,月経不順などに応用される.また民間では桃葉を腹痛,下痢に多く用いる.
医学体系中国医学
伝統医学的薬効分類活血去瘀薬
薬効[性味] 苦、甘,平.
[帰経] 心、肝、大腸経.
[効能] 活血去瘀,潤腸通便,止咳平喘.
[主治] 経閉痛経,癥瘕痞塊,肺癰腸癰,打撲損傷,腸燥便秘,咳嗽気喘に用いる.
成分情報脂質 Lipids
(*C1):
Oleic acid, Palmitic acid, Stearic acid のグリセライド [glyceride]

トリテルペノイド Triterpenoids
(*C2):
24-Methylenecycloartanol, Δ7-Avenasterol, Citrostadienol

ペプチド Peptide
(*C1):
Emulsin

青酸化合物 Cyanogenic compounds
(*C1):
Amygdalin
(*C2):
Prunasin

成分 構造式


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薬理作用皮膚温上昇,抗アレルギー(水エキス,アルコールエキス)
DNA配列AF179562, L28749; 伝統医薬データベース.
証類本草(中国古典)※画像をクリックすると本文の画像が表示されます
適応症無月経, 月経痛, 腹腔内腫瘤, 産後瘀阻, 下腹痛, 打撲外傷による腫脹・疼痛, 虫垂炎, 便秘, 咳嗽
方剤葦茎湯, 葦茎合四順湯, 瓜子仁湯, 活血散瘀湯, 桂枝茯苓丸, 鶏鳴散 [千金], 牛膝散, 柴胡疎肝湯, 潤腸湯, 舒筋立安散, 秦艽防風湯, 折衝飲, 疎経活血湯, 大黄牡丹皮湯, 腸廱湯, 腸廱湯加芍薬, 桃核承気湯, 当帰鬚散, 桃仁湯, 謄龍湯, 破棺湯, 八味疝気方, 牡丹皮散, 薏苡仁湯 [外科正宗], 桃仁湯
広恵済急方(日本古典) 

Tips!

2. 卒暴諸証: 突然発症する病
└ 2-9. 心腹卒痛
: 心腹(むねはら)突然痛くなる
 └ 瘀血痛: 心痛(むねいたみ)、湯水を飲て嚥下(のみくだせ)ば、必吃逆(しゃっくり)をなすは瘀血(わるち)とす、腹痛一処(ひとところ)にて他所へいつまでも移ず、動かざるは瘀血(わるち)なり 
【用法】桃仁二匁許(ばかり)煎じ服す <中巻35丁>
関連情報新訂和漢薬
同類生薬杏仁
参考文献JP18: 第18改正日本薬局方.
CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) .
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 272-273.
C2) 生薬学概論, pp 290-291.
L1) 官準 広恵済急方
L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2)
L3) 新訂 和漢薬
備考大塚敬節先生は「桃仁,杏仁ともに消炎,解毒,鎮痛,滋潤の薬効があるが,杏仁は主に上焦に用い,即ち上半身の病いを治す.桃仁は主に下焦に用い,即ち下半身の病を治す.桃仁は行血で,杏仁は行気および水である」と論じている.
更新日2021/09/27