資料館生薬データベース
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22.817002
108.36654299999998
産地情報
中華人民共和国,広西壮族自治区
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937249
135.5022535
入手先情報
日本(ToS),大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 乾姜, Ganjiang, Zingiberis Rhizoma Processum (JP18), Zingiberis Rhizoma (CP2020), Processed Ginger (JP18), Zingiber (Dried Ginger) (CP2020) | |||||
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生薬画像 |
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原植物名 | Zingiber officinale Roscoe, ショウガ | |||||
原植物画像 |
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原植物科名 | Zingiberaceae, ショウガ科 | |||||
薬用部位 | 根茎(蒸乾したもの) | |||||
公定書 | 日局18,薬典(2020) | |||||
臨床応用 | 腹冷痛,腰痛,瀉下などに用いる.漢方では裏寒の証に応用する. | |||||
医学体系 | 中国医学 | |||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 温裏薬 | ||||
薬効 | [性味] 辛,熱. [帰経] 脾,胃,腎,心,肺経. [効能] 温中散寒,回陽通脈,温肺化飲. [主治] 脘腹冷痛,嘔吐泄瀉,肢冷脈微,寒飲喘咳に用いる. | |||||
成分情報 | その他の脂肪族関連化合物 Other aliphatic and related compounds (*C1): Methylheptenone, Nonylaldehyde モノテルペノイド Monoterpenoids (*C1): beta-Phellandrene, Camphene, Citral, Linalool, d-Borneol, Farnesene, alpha-Terpineol, Nerol, Sabinene, 1,8-Cineol, Myrcene セスキテルペノイド Sesquiterpenoids (*C1): Zingiberol, alpha-Zingiberene, alpha-Bisabolene, beta-Bisabolene, gamma-Bisabolene, alpha-Curcumene, beta-Curcumene, Zerumbone その他の芳香族誘導体 Other aromatic derivatives (*C1): Hexahydrocurcumine, Dihydrogingerol, Desmethylhexahydrocurcumine, Zingerone, Shogaol, [6]-Gingerol, [8]-Gingerol, [10]-Gingerol, Dehydrogingerone | |||||
成分 構造式 |
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薬理作用 | 中枢抑制([6]-gingerol,[6]-shogaol).鎮痛([6]-shogaol).プロスタグランジン生合成阻害([6]-gingerol,[6]-dehydrogingerone).鎮痙(精油).伝導麻酔(水エキス).抗腫瘍(水エキス).嘔吐抑制(生姜汁). | |||||
DNA配列 | AF202418, AF254460, U42081, L05465, AJ388298; 伝統医薬データベース. | |||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます | |||||
適応症 | 腹が冷えて痛む, 下痢, 嘔吐, 四肢の冷え, 脈が微弱, 咳嗽, 呼吸困難, 多痰 | |||||
方剤 | 医王湯, 胃苓湯, 烏頭赤石脂丸, 温脾湯, 黄連湯, 解急蜀椒湯, 乾姜黄連黄芩人参湯, 乾姜人参半夏丸, 乾姜附子湯, 緩痃湯, 甘草乾姜湯, 甘草瀉心湯, 寛中湯, 芎帰調血飲, 芎帰補中湯, 桂枝人参湯, 桂枝附子湯, 鶏鳴散加茯苓, 厚朴麻黄湯, 古今録験続命湯, 五積散, 柴胡桂枝乾姜湯, 四逆湯, 四逆加人参湯, 梔子乾姜湯, 正観湯, 正気天香湯, 生姜瀉心湯, 小青竜湯, 小青竜加石膏湯, 小青竜合麻杏甘石湯, 椒梅湯, 椒梅瀉心湯, 升陽散火湯, 正観湯, 清熱解鬱湯, 千婚湯, 壮原湯, 続命湯, 大建中湯, 大三五七散, 大続命湯, 大桃花湯, 大防風湯, 断痢湯, 治頭痛一方, 中建中湯, 駐車圓, 中正湯, 丁香茯苓湯, 丁附理中湯, 通脉四逆湯, 当帰湯, 人参湯, 貝母湯, 八味丸合人参湯, 八珍湯, 半夏乾姜散, 半夏瀉心湯, 半夏白朮天麻湯, 反鼻交感丹, 茯苓四逆湯, 附子理中湯, 巫神湯, 補腎湯, 奔豚湯 [広済], 奔豚湯 [深師], 蔓荊子散, 理中安蛔湯, 理中湯, 苓甘姜味辛夏湯, 苓甘姜味辛夏仁湯, 苓甘姜味辛夏仁黄湯, 苓甘五味姜辛湯, 苓姜朮甘湯, 六物黄芩湯, 風引湯 | |||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類 └ 1-10. 霍乱: 驕(この)病乾湿の二つあり、湿霍乱は吐瀉(はきくだ)して腹痛甚しきなり、乾霍乱は吐もせず瀉(くだし)もせず惟(ただ)心腹纒続大(むねはらしぼるごとくいたみ)に苦悶(くるしむ)を言なり 何れも危急なる証にて種々の変化一條に載がたし、療法も亦変化あり └ 湿霍乱: 病発(びょうはつ)に頭痛痃痺(めまい)ある者あり、又頭痛痃痺なく初より先吐して後に瀉(くだす)者あり、先瀉して後に吐するあり、吐瀉の前より腹痛甚しきあり、吐瀉ありて後に腹痛甚しきあり、何れも腹中ひきしめ痛まざるはなし、扨吐して吐やまず、瀉して瀉やまず、或は吐瀉ともにやまず、湯も薬も口に入らず、或は口乾て水を飲んとし、或は悪寒甚しく、或は熱を発し、喘急(いきづかいせわ)しく手足共に厥冷(ひえあがり)戦掉(ふるえ)、軽きは両脚轉筋(すじひきつめ)重きは惣身(そうみの)轉筋(すじひきつめ)、冷汗出脣(くちびる)舌動かず漸々(ぜんぜん)に昏(つかれ)倦(むちゅうに)なるなり 【用法】 ・ 呉茱萸、乾姜二味等分に煎じ服さしむ <上巻36丁> ・ 嘔吐并乾嘔不已: 嘔吐ならびにからえたきやまざるは、半夏一味煎じ生姜の絞り汁入服す、呉茱萸乾姜の二味もよし、且(そのうえ)中脘に灸すべし 間使の穴(かんしのあな)に灸するもよろし <上巻37丁> └ 乾霍乱: 忽然(たちまち)心下(むなさき)つかえかたく腹肚(はら)はりしぼるように痛堪がたく漸々に煩躁擾亂(もがきさわぎ)、吐んとして吐ず、瀉(くだ)さんとして瀉さず、手足逆冷(ひえあがり)冷汗出、胸膈(むね)かたく起(おこ)りふさがり、頃刻(しばらくのうち)に命危証なり 【疾患注釈】痛強く死なんとする 【用法】巴豆皮を去、少炒り、研爛(すりつぶし)、唐大黄、乾姜の末各一匁蜜にまぜ、大豆許を三四つほど煖湯(さゆ)にて用ゆべし、暫して吐下ありて癒ゆ <上巻49丁> 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-1. 吐血: 人忽(たちまち)血を吐(はく)なり 此証一様ならず故に七ケ條に分たり └ 虚損吐血: 其人いつとなく気怯(きつかれ)、形色憔悴(けしきやつれ)或は胸懐鬱然(こころもちおもしろからず)、飲食ともに風味なく、腹は饑(へり)ながら食することは不欲(いや)にて、且物に驚き易く、夜快寝ざる等の証、其以前にありて後に忽吐血者あり、又は其以前に数度嘔吐の証、或いは度々泄瀉の証有たる後に卒然吐血、或いは下血事有者あり、是を虚損吐血とす、血の色鮮紅かるべし 【用法】乾姜黒く炒り末となし、童子小便に調え服す <中巻4丁> └ 2-9. 心腹卒痛: 心腹(むねはら)突然痛くなる └ 寒痛: 綿々(だらだら)といつまでも斷間(たえま)なく痛み、胸すきて飢がごとく、按(おし)て快(こころよ)く、大便泄痢或は下重(いけみ)あるは寒痛なり、俗に冷蟲と言 此証最灸して良、中脘、天枢、気海、見許(みはから)い、灸すべし 【用法】干姜末となし、白湯にて服すべし <中巻33丁> └ 2-12. 懸壅垂長: 突然口蓋垂腫れる 【疾患注釈】おおよそ人咽喉(のど)の前、上顎より垂れる肉あり、俗にひこと云、此ひこ暴(にわか)に腫垂長(はれたれなが)くなりて、咽喉に妨悶(さしさわり)をなす事あり、是懸壅垂長と云なり 懸壅とはひこのことなり 【用法】乾姜、半夏、二味末となし、舌に着けて嚥(のむこみ)てよし <中巻40丁> └ 2-17. 舌卒腫大: 人舌卒に腫、大になりて口中に満(みつる)者あり 【用法】生蒲黄を塗べし、少許(すこしばかり)乾姜の末を加え、最よし <中巻45丁> 4. 横死の類: 病死以外の死 └ 4-4. 溺死: 水にはまりて死するなり 【用法】水を吐盡(はきつく)して、老薑(ふるしょうが)を擦りて牙齒に塗り白礬(みょうばん)を末にして、管を以て鼻孔中へ吹き入るべきなり、白礬なきときは、醋を多く鼻孔に灌ぎ入てよし、甦(よみがえり)て後、臍中に二三百宋灸すべし <下巻11丁> | |||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | |||||
同類生薬 | 生姜,炮姜(「備考」参照) | |||||
参考文献 | JP18: 第18改正日本薬局方. CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 116-118. L1) 官準 広恵済急方. L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2). L3) 新訂 和漢薬 pp. 551-553. | |||||
備考 | 古来,漢方処方で用いられる生姜は,いわゆる新鮮なショウガのことで,乾姜は乾燥品である.したがって,漢薬市場の乾燥した生姜(乾生姜とも称す)は,漢方でいう乾姜を指す.では市場の乾姜は何かというと,生姜を蒸乾したもので,修治品(加工品)といえる.一方,現在中国では新鮮なものが生姜で,乾燥品が乾姜である.また修治品として炮姜がある.炮姜は先ずきれいな砂(蛤粉,滑石粉)を鍋に入れ,強火で熱した後,乾燥した皮付き生姜を入れて攪拌し,表面が盛り上がって褐色になったら取出し放冷したものである. | |||||
更新日 | 2021/09/27 | |||||