資料館生薬データベース
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26.855047
100.22775000000001
産地情報
中華人民共和国,雲南省麗江
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937249
135.5022535
入手先情報
日本(ToS),大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 茯苓, Fuling, Poria (JP18, CP2020), Poria Sclerotium (JP18), Indian Bread (CP2020) | |||||
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生薬画像 |
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原植物名 | Wolfiporia cocos Ryvarden et Gilbertson (= Poria cocos Wolf), マツホド | |||||
原植物画像 |
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原植物科名 | Polyporaceae, サルノコシカケ科 | |||||
薬用部位 | 菌核(外層を除く) | |||||
選品 | 外面が黒色,内面が純白で,重質で硬いものが良品.雲南省産の野生品が最良(TN). | |||||
公定書 | 日局18,薬典(2020) | |||||
臨床応用 | 利尿,鎮静薬として,排尿異常による浮腫,小便不利,めまい,胃内停水,心悸亢進,精神不安,失眠,筋肉の痙攣などに応用する.漢方では余剰の水を除き,脾の作用を高め,精神を安定するとされる. | |||||
医学体系 | 中国医学 | |||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 利水滲湿薬 | ||||
薬効 | [性味] 甘、淡,平. [帰経] 心、肺、脾、腎経. [効能] 利水滲湿,健脾,寧心. [主治] 水腫尿少,痰飲眩悸,脾虚食少,便溏泄瀉,心神不安,驚悸失眠に応用する. | |||||
成分情報 | 脂肪酸関連化合物 Fatty acids related compounds (*C1): Lecithin 多糖類 Polysaccharides (*C1): Pachyman [beta-(1→3)-glucanの多糖体] トリテルペノイド Triterpenoids (*C1): Eburicoic acid, Dehydroeburicoic acid, Pachymic acid, Tumulosic acid, 3-beta-Hydroxylanosta-7,9,(11),24-trien-21-oic acid (*C2, C3): 3-O-Acetyl-16-alpha-hydroxytrametenolic acid, 3-Epidehydropachymic acid, 3-Epidehydrotumulosic acid, Poricoic acid BM, Poricoic acid E, Poricoic acid F ステロール Sterols (*C1): Ergosterol アミノ酸 Amino acids (*C1): Histidine その他の含窒素化合物 Other nitrogen containing compounds (*C1): Adenine 簡単な含窒素化合物 Simple nitrogen containing compounds (*C1): Choline | |||||
成分 構造式 |
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薬理作用 | 血糖下降作用(水エキス,アルコールエキス),免疫増強作用(Pachyman). | |||||
DNA配列 | AB022187, AB022188; 伝統医薬データベース. | |||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます | |||||
適応症 | 尿量減少, 浮腫, 食欲不振, 元気が無い, 腹満, 泥状水様便, 悪心, 嘔吐, めまい, 不眠, 不安感, 驚きやすい, 動悸 | |||||
方剤 | 安産湯, 安中散, 異功散, 胃風湯, 胃苓湯, 茵蔯五苓散, 茵蔯散, 烏苓通気湯, 益気養栄湯, 黄耆別甲湯, 解労散, 華蓋散, 香川解毒剤, 加減胃苓湯, 加減八物湯, 化食養脾湯, 活血解毒湯, 藿香正気散, 葛根加苓朮附湯, 加味温胆湯, 加味帰脾湯, 加味逍遥散, 加味逍遥散合四物湯, 加味八脉散, 加味八仙湯, 寛中湯, 橘皮半夏湯, 帰脾湯, 逆挽湯, 芎帰調血飲, 九味半夏湯, 桂枝加苓朮附湯, 桂枝去桂加茯苓白朮湯, 桂枝五物湯, 桂枝二越婢一湯, 桂枝二越婢一湯加苓朮附, 桂枝茯苓丸, 啓脾湯, 鶏鳴散加茯苓, 香砂六君子湯, 蒿枕無憂散, 五積散, 牛車腎気丸, 五淋散, 五苓散, 柴胡加龍骨牡蠣湯, 柴胡厚朴湯, 柴芍六君子湯, 柴朴湯, 柴苓湯, 酸棗仁湯, 滋陰至宝湯, 四陰煎, 紫苑散, 四君子湯, 七賢散, 七味白朮湯, 実脾湯, 瀉脾湯, 瀉脾湯加龍骨牡蠣, 十全大補湯, 十味剉散, 十味敗毒湯, 順気和中湯, 小解毒湯, 小柴胡湯加黄連茯苓, 小柴胡合半夏厚朴湯, 正心湯, 小半夏加茯苓湯, 消痞湯, 逍遥散, 升陽散火湯, 舒筋立安散, 四苓湯, 腎炎一方, 参蘇飲, 参苓白朮散, 腎疸湯, 真武湯, 清湿化痰湯, 清心蓮子飲, 清熱補気湯, 清肺湯, 赤丸料(桂皮), 赤丸料(半夏), 喘四君子湯, 銭氏白朮散, 壮原湯, 疎経活血湯, 大三五七散, 断痢湯, 治黄胖方, 竹茹温胆湯, 治喘一方, 知母茯苓湯, 丁香茯苓湯, 釣藤散, 猪苓湯, 猪苓湯合四物湯, 当帰芍薬散末, 当帰白朮散, 当帰白朮湯, 当帰養血湯, 導滯通経湯, 独活寄生湯, 二朮湯, 二陳湯, 人参散, 人参養栄湯 [局方], 人参養栄湯 [聖済], 敗毒湯, 麦門冬飲子, 八味丸合人参湯, 八味地黄丸, 八味逍遥散, 八味帯下方, 八物湯, 八珍湯, 半夏厚朴湯, 半夏白朮天麻湯, 反鼻交感丹, 茯苓飲, 茯苓甘草湯, 茯苓杏仁甘草湯, 茯苓桂枝甘草大棗湯, 茯苓四逆湯, 茯苓沢瀉湯, 茯苓補心湯, 附子湯, 巫神湯, 分消湯, 分心気飲, 変製心気飲, 補陰湯, 防已散, 防已湯, 防已茯苓湯, 補気建中湯, 補腎湯, 牡丹皮散, 補中治湿湯, 奔豚湯 [広済], 奔豚茯苓湯, 麻黄加苓朮附湯, 蔓荊子散, 明朗飲, 木防已去石膏加茯苓芒硝湯, 養肺湯, 抑肝散, 抑肝散加陳皮半夏湯 [浅井南溟], 抑肝散加陳皮半夏湯 [本朝経験], 理中安蛔湯, 六君子湯, 龍骨湯, 苓甘姜味辛夏湯, 苓甘姜味辛夏仁湯, 苓甘姜味辛夏仁黄湯, 苓甘五味姜辛湯, 良枳湯, 苓姜朮甘湯, 苓桂甘棗湯, 苓桂五味甘草湯, 苓桂朮甘湯, 羚羊角飲, 連珠飲, 弄玉湯, 六鬱湯, 六味地黄丸, 六物附子湯, 回春茵蔯散, 杞菊地黄丸, 香砂養胃湯 | |||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類 └ 1-05. 痰厥: 痰が胸につまり気を失う 【疾患注釈】此病は中気と同じ、惟(ただ)初に眩暈ありて、卒(にわか)に倒れ聲いてず、咽に痰の聲ありて、潮の湧くがごとく咽につまり、齒をくいしめ、目を見つめ息麁(あら)し 【用法】半夏、茯苓等分煎じ服す <上巻26丁> 1. 卒倒の類: 人俄に倒れる病の類 └ 1-19. 醉舩: 船酔い、轎(かご)酔い、山に酔う └ 船醉: 人船に乗て眩暈、或は嘔吐、或は瀉(くだし)、頭痛、煩悶(もがきもだ)える事あり 【用法】嘔吐止ざるは、半夏、陳皮、茯苓の三味等分煎じ飲てよし <上巻78丁> 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-1. 吐血: 人忽(たちまち)血を吐(はく)なり 此証一様ならず故に七ケ條に分たり └ 吐瘀血: 人忽(にわかに)血を吐、其血の色或は黯黒(くろずみ)、或は紫黒色にして、或は凝てとりのきものごとく、或は豆羹汁(まめのにじる)のごとくなる者あり、此時には當(あたり)ては、或は煩悶(もだえくるしみ)或は身體(みうち)清涼(すずし)くして、気息(いき)微かに、面白きは、かねて停積(とどこおり)結聚(あつまり)し、瘀血を吐出せるなり、此証は血多く出たりとも妨(さまたげ)なし、然れども一時に多く出れば元気接(つづか)ざる者なれば、両方を施すべし 【用法】茯苓の末に香附子の末一匁許宛(ばかりずつ)を米飮(めしのとりゆ)にて用ゆべし <中巻2丁> 9. 産後急証: 産後に関する急病 └ 9-1. 血暈: 血の道症 └ 血脱昏暈(けつだつこんうん): 産の時血脱下(おりくだる)こと既に過多(おびただしく)、気も就所(つくところ)を失い、気血ともに乏昏暈になり、人事を不省(かえりみず)、其面の色白く、眼黒閉て開かず、口を開手足冷、頭傾(うなだれ)、呼吸(いきづかい)寂然(うすら)なるは血脱昏眩暈なり 【用法】人参、茯苓一匁ずつ、辰砂五分入て末にし、白湯にて用ゆべし <下巻76丁> | |||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | |||||
同類生薬 | 茯神 | |||||
参考文献 | JP18: 第18改正日本薬局方. CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp 241-243. C2) Phytochemistry,40,225(1995). C3) Phytochemistry,39,1165(1995). L1) 官準 広恵済急方 L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) L3) 新訂 和漢薬 | |||||
備考 | 菌核はマツ(Pinus)属植物の根に寄生,伐採後3~4年を経た樹などの根の周囲に不定形塊状の菌核を形成する.菌核の中央に根が貫通したものを「茯神」と称して賞用する.近年茯苓は栽培品が多い. | |||||
更新日 | 2021/09/27 | |||||