資料館生薬データベース
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生薬名 | 入手時名称 | 地黄 |
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正式名称 | 地黄 | |
日本語読み | じおう, Jiō | |
現地読み | Dihuang | |
ラテン名 | Rehmanniae Radix (JP), (CP) | |
英語名 | Rehmannia Root (JP), (CP) | |
薬用部位 | 分類 | 植物性生薬 | 細分類 | 根 |
産地情報 | 中華人民共和国, 河南省武陟 | |
入手先情報 | 日本(ToS), 大阪府, ㈱栃本天海堂(試供品) | |
入手年月日 | 2021/10/11 | |
蒐集者 | 小松かつ子 | |
TMPW No | 31326 |
首都、省都または行政区域代表地点(都道府県庁所在地など)を表示しています。
35.099378
113.40167900000006
産地情報
中華人民共和国,河南省武陟
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
34.6937249
135.5022535
入手先情報
日本(ToS),大阪府
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 地黄, Dihuang, Rehmanniae Radix (JP18), (CP2020), Rehmannia Root (JP18), (CP2020) | ||||||
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生薬異名 | 乾地黄, 懐慶地黄, 生地黄, 生地 | ||||||
生薬画像 |
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原植物名 | Rehmannia glutinosa Liboschitz var. purpurea Makino1 or Rehmannia glutinosa Liboschitz, アカヤジオウ1 | ||||||
原植物画像 |
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原植物科名 | Scrophulariaceae, ゴマノハグサ科 | ||||||
薬用部位 | 肥大根 | ||||||
選品 | 外皮が灰色で内部が紫黒色で味が甘く少し苦く,肥えた大きなものがよい(NI). | ||||||
公定書 | 日局18,薬典(2020) | ||||||
臨床応用 | 涼血,補血,強壮,清熱薬として,吐血,煩渇及び精神不安などに応用する. | ||||||
医学体系 | 中国医学 | ||||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 清熱涼血薬 | |||||
薬効 | 生地黄: [性味] 甘,寒. [帰経] 心,肝、腎経 [効能] 清熱涼血,養陰生津. [主治] 熱入営血,温毒発斑,吐血衄血,熱病傷陰,舌絡煩渇,津傷便秘,陰虚発熱,骨蒸労熱,内熱消渇に用いる. | ||||||
成分情報 | 脂質 Lipids (*C1): Cerebroside, Jio-cerebroside 糖質 Sugar (*C1): Manninotriose, Verbascose 単糖類 Monosaccharides (*C1): D-Mannitol, D-Glucose, D-Fructose, D-Galactose 少糖類 Oligosaccharides (*C1): Raffinose, Stachyose, Sucrose モノテルペノイド Monoterpenoids Iridoids: (*C1): Catalpol, Aucubin, Rehmannioside A, Rehmannioside B, Rehmannioside C, Rehmannioside D, Rehmaionoside A, Rehmaionoside B, Rehmaionoside C, Rehmaionoside D, Melittoside, Leonuride カロテノイド及びビタミンA Carotenoids & Vitamin A (*C2): Vitamin A ステロール Sterols (*C1): Sitosterol フェノール系化合物 Phenol derivatives (*C1): Acteoside アミノ酸 Amino acids (*C2): Arginine その他 Others (*C2): 鉄 [Fe] | ||||||
成分 構造式 |
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薬理作用 | 血糖降下,強心,血圧上昇,利尿(エキス).瀉下,利尿(catalpol). | ||||||
DNA配列 | 伝統医薬データベース. | ||||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます | ||||||
適応症 | 発熱, 口渇, 便秘, 咽痛, 吐血, 鼻出血, 血尿, 血便, 不正性器出血, 出血, 皮下出血, 多飲 | ||||||
方剤 | 痿証方, 温清飲, 益元湯, 益気養栄湯, 黄耆別甲湯, 黄土湯, 黄連消毒飲, 加減涼膈散, 葛根紅花湯, 加味温胆湯, 加味犀角地黄湯, 加味四物湯, 加味逍遥散合四物湯, 加味八脉散, 加味八仙湯, 甘露飲, 桔梗湯[外台], 亀板湯, 芎帰膠艾湯, 芎帰調血飲, 荊芥連翹湯[一貫堂], 桂枝五物湯, 桂枝桃仁湯, 牛車腎気丸, 五物大黄湯, 五淋散, 犀角地黄湯, 柴胡清肝散, 柴胡疎肝湯, 柴胡養栄湯, 三物黄芩湯, 滋陰降火湯, 四陰煎, 滋腎通耳湯, 滋腎明目湯(腎気明目湯), 七賢散, 七物降下湯, 四物湯, 瀉胃湯, 瀉胃湯, 十全大補湯, 十味剉散, 潤腸湯, 生地黄湯, 正心湯, 消風散, 舒筋立安散, 腎気明目湯, 清胃瀉火湯, 生津湯, 清燥養栄湯, 清熱補血湯, 清涼飲, 洗肝明目湯, 疎経活血湯, 大防風湯, 治酒査鼻方, 猪苓湯合四物湯, 当帰飲子, 当帰六黄湯, 独活葛根湯, 独活寄生湯, 人参養栄湯 [局方], 麦門冬飲子, 八味丸合人参湯, 八味地黄丸, 八珍湯, 百合固金湯, 茯苓補心湯, 補陰湯, 防已地黄湯, 奔豚湯 [深師], 蔓荊子散, 龍胆瀉肝湯 [薛氏], 龍胆瀉肝湯 [一貫堂], 連珠飲, 六味地黄丸 | ||||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-1. 吐血: 人忽(たちまち)血を吐(はく)なり 此証一様ならず故に七ケ條に分たり └ 実熱吐血: 吐血口渇て水を飲事好み、或は咽痛、燥煩(もがきさわぎ)、大便かたく、或は閉て通ぜず、小便の色赤くして熱く、或は頭痛する者は実熱吐血とするなり 【用法】大黄一匁末となし、生地黄の絞汁一合許水を五勺(しゃく)許沸煮汁を服す <中巻5丁> 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-2. 衂血: 鼻の孔(あな)より血出るなり 【疾患注釈】人卒に鼻孔中より血出て數升(すうしょう)に至る者あり、或は湧が如く出るあり、或は點滴(ほたほたと)出るあり、或は鮮血、或は敗絮(ふるわた)如くかたまりたるあり 【用法】衂血過多出て、昏迷気つかれたるは、生地黄搗て汁を取、連(つづけて)飲べし、若汁を取て遅ば、其侭(そのまま)喫(くらい)汁を呷(すい)、且其滓を鼻内へ填塞(つめふさ)ぐべし、若生地黄無き所にては、薬舗の生地黄[薬舗の地黄は干たる物にて生の地黄にはあらず]を用ゆべし <中巻17丁> 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-7. 搶食風: 人飲食するとき、忽然(たちまち)口中に大拇頭(おおゆびのかしら)或は小指の大(おおきさ)、或は大豆小豆の大さに腫起り、其色黒くして物を呑事ならず、搶食風と云 【用法】急に指の頭にて黒色に腫起きたる所を抓破(かきやぶ)りて、血を出すべし、黒血出ば生地黄一味、多少に拘(かかわら)ず濃煎じて服すべし、何にても鳥の羽のくきの端を削りて、尖たる処にて刺破る最よし <中巻30丁> 3. 外傷の類: 怪我や蟲獣(むし、けだもの)に咬まれる等の外傷 └ 3-6. 目睛突出: 目玉がとび出る 【疾患注釈】人極て重き物を拏(むり)力いだして提拏(ひきさげ)、又は他人につよくうたれて一眼或は雙眼(りょうめ)ともに突出ることあり、急に手巾(てぬぐい)様の物を水又つばきにて濕(うるお)し、其目睛(めだま)を盛旋轉(うけころがし)、目系(めはりいと)の乱(ここら)ぬ様にして納入るべし、扨て(さて)猶(なお)又濕巾(ぬれてぬぐい)にて其上を裹住(つつみとどめ)て、三日の間開くべからず、若し早く裹たる巾を觧(とけ)ば、眼は旧(もと)の如く成ても、風寒に遇ば常に痛を発(おこす)ことある者なり 【用法】生の地黄を搗て綿に裹(つつみ)、目睛(めたま)のうえにつけ、萬能膏を紙にのべ、其上に張つけ置べし <中巻69丁> 5. 諸物入九竅: 諸物が身体の竅に入る類 └ 5-7. 諸物入肉: 棘が刺さる 【疾患注釈】竹木刺咽刺: 竹又は木の刺(とげ)たちたる 【用法】生地黄嚼(かみ)、爛して罨(つく)べし <下巻35丁> 7. 婦人産前急証: 妊婦の産前に関する急病 └ 7-2. 胎漏: 産門からの出血 【疾患注釈】懐妊の婦人、卒(にわか)に産門より血下る事あり 若(もし)房事(ぼうじ)を犯て血下るを、真胎漏と名づく、總(すべ)て此証は腹痛なし、急に理(じ)せざれば胎を堕(おとす)に至べし、尿孔より血下るは、又別なり 【用法】生地黄末にして一匁酒にて用ゆべし <下巻64丁> 10. 小児急証: 小児の急病 └ 10-8. 走馬牙疳: 歯茎がただれ、歯が落ちる 【疾患注釈】齒齦(はぐき)損爛(くずれただれ)、或は腫紫黒色(くろむらさきいろ)に成、齒縫(はのはえぎわ)より鮮血出、口内臭気あり、毒深(つよき)は臭気も亦つよし 身に熱あり、甚しきは齒落、唇鼻顋(えら)頬までも攻蝕(かけとれ)て脱去(おちる)に至る、遅ときは死に至る おおよそ疱瘡麻疹(ほうそうはしか)、或は熱病時毒等患いたる後、息臭、口中臭気あるは、其毒消鮮せさるなれば早く良醫(よきいしゃ)を迎(よび)て療理を請べし、延握(のびのびに)すれば此病となる、可恐(おそるべし) 【用法】大黄、青黛、乾地黄、刻て煎じ服す、或は末となし、白湯にて調(ととの)え服す、又よし <下巻94丁> | ||||||
関連情報 | 新訂和漢薬 | ||||||
同類生薬 | 熟地黄,鮮地黄(「備考」参照) | ||||||
参考文献 | JP18: 第18改正日本薬局方. CP2020: 中華人民共和国薬典 (2020年版) . C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 63-64. C2) 生薬概論, p229. L1) 官準 広恵済急方. L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2). L3) 新訂 和漢薬 pp. 91-92.. | ||||||
備考 | 日本ではアカヤジオウに由来する地黄はほとんど市場性がない.奈良県でわずかに系統保存のための栽培が行われている.フクチヤマ1号(カイケイジオウ×アカヤジオウ)が開発されている.中国ではカイケイジオウの新鮮な根を鮮地黄,乾燥したものを生地黄(日本でいう乾地黄),蒸して乾燥したものを熟地黄と称す.熟地黄は黄酒(紹興酒など)を用いるかまたはそのまま蒸し器で蒸し,その後日光で乾燥する.「蒸す-乾燥」の操作を9回繰り返す.乾地黄,生地黄は清熱涼血薬として熱証に用い,熟地黄は補血薬として虚寒証に用いる. | ||||||
更新日 | 2022/10/12 | ||||||