資料館生薬データベース
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産地情報
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_san.png
30.572815
104.06680099999994
入手先情報
中華人民共和国,四川省
https://ethmed.toyama-wakan.net/img/pin_nyu.png
学術情報データベース
一般生薬名 | 石蓮子, Shilianzi, Nelumbinis Fructus, Lotus Fruit | |||||
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生薬異名 | 蓮実 | |||||
生薬画像 |
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原植物名 | Nelumbo nucifera Gaertner, ハス | |||||
原植物画像 |
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原植物科名 | Nymphaeaceae, スイレン科 | |||||
薬用部位 | 成熟果実 | |||||
選品 | 中国では湖南省産が良質である. | |||||
公定書 | 薬典(2015) | |||||
臨床応用 | 下痢,嘔吐などのため食欲の全くない状態を治すのに用いる.一般には堅い殻を去って「蓮肉」として用いる.その際芯を去って用いる. | |||||
医学体系 | 中国医学 | |||||
伝統医学的薬効 | 分類 | 収渋薬 | ||||
薬効 | [性味] 甘、渋,平. [帰経] 脾、腎、心経. [効能] 補脾止瀉,止帯,益腎渋精,養心安神. [主治] 脾虚泄瀉,帯下,遺精,心悸失眠に用いる. | |||||
成分情報 | 少糖類 Oligosaccharides (*C1): Raffinose(種子/seed) 多糖類 Polysaccharides (*C1): 澱粉/starch(種子/seed) アルカロイド Alkaloids (*C1): 幼芽/plumule: Methylcorypalline, Lotusine chloride, Demethylcoclaurine, Isoliensinine, Liensinine, Neferine, N-Nornuciferine, O-Nornuciferine, (+)-Pronuciferine 花床/blossom end:d-(-)-N-Norarmepavine, Liriodenine, N-Nornuciferine, Nuciferine その他 Others (*C1): 種子の組成/seed composition:蛋白質/protein 16.6%, 脂肪/fat 2.0%, 炭水化物/carbohydrate 62.0%, Ca 0.089%, P 0.285%, Fe 0.0064% | |||||
成分 構造式 |
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薬理作用 | 冠状血管拡張作用(methlcorypalline).子宮平滑筋弛緩作用(demethylcoclaurine). | |||||
DNA配列 | M77033, M82396, M82397, M82398, M82399, M82400, M82401, M82402 | |||||
証類本草(中国古典) | ※画像をクリックすると本文の画像が表示されます | |||||
適応症 | 細菌性下痢, 慢性下痢, 嘔吐, 食欲不振 | |||||
方剤 | 希有処方に配合 | |||||
広恵済急方(日本古典) Tips! | <蓮房> 2. 卒暴諸証: 突然発症する病 └ 2-2. 衂血: 鼻の孔(あな)より血出るなり 【疾患注釈】人卒に鼻孔中より血出て數升(すうしょう)に至る者あり、或は湧が如く出るあり、或は點滴(ほたほたと)出るあり、或は鮮血、或は敗絮(ふるわた)如くかたまりたるあり 【用法】蓮房を火に焼、末にして鼻孔の中へ管にて吹き込むべし <中巻15丁> | |||||
広恵済急方の植物画像 |
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関連情報 | 新訂和漢薬 | |||||
同類生薬 | 蓮肉(蓮子),蓮子心,蓮房,蓮鬚,荷葉,藕節 | |||||
参考文献 | C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp 216-217. L1) 官準 広恵済急方 L2) 近世歴史資料集成第2期 (第9巻) 民間治療(2) p. 367. L3) 新訂 和漢薬 | |||||
備考 | ハスは果実(生薬名 「石蓮子」、以下同様)や種子 「蓮肉」 以外にも,幼芽 「蓮子心」(成熟種子中の芯の部分にある),果托 「蓮房」,雄蕊 「蓮鬚」,葉 「荷葉」,根茎の節部 「藕節」 などが薬用に供される.これらの生薬は『中華人民共和国薬典』に別項で収載される. - 蓮子心(Nelumbinis Embryo, Nelumbinis Plumula)は清心,解熱の効があり,また安神,止渇の作用があり,心煩,口渇,吐血,遺精などを治す.『薬典』では,「清心安神,交通心腎,渋精止血.熱入心包,神昏譫語,心腎不交,失眠遺精,血熱吐血に用いる.」とされる. - 蓮房(Nelumbinis Receptaculum)は化瘀止血薬として,崩漏,血尿,痔瘡出血,産後の悪阻などに応用する. - 藕節(Nelumbinis Rhizomatis Nodus)は止血,消瘀薬として,吐血,喀血,衂血(鼻血),血尿,崩漏に応用する. その他の同類生薬については,別項参照. - 現在中国市場の石蓮子には甜と苦の2種のものがあり,甜石蓮はハスの果実で正品であるが,苦石蓮はマメ科/Leguminosae の Caesalpinia minax Hce. の種子で,俗に「老鴉枕頭」と称し,雲南,広西省に産するもので代用になり得ない. | |||||
更新日 | 2020/11/26 | |||||